No.8 東京大学樹芸研究所  岩樟園クスノキ林

とうきょうだいがくじゅげいけんきゅうじょがんしょうえんくすのきりん

番号 No.8
登録年度 2013年度
認定対象 東京大学演習林樹芸研究所 青野研究林 3・4林班
分類・形式 林業景観
成立年代 1910年前後
所在地 静岡県賀茂郡南伊豆町青野
所有・管理者 東京大学樹芸研究所

伊豆半島最南端に位置する東京大学演習林樹芸研究所には、48haに及ぶおよそ100年生のクスノキ人工林が存在する。これは、岩科村(現:松崎町)出身の事業家:渡辺平四郎氏が、1910年に前後して、当地を岩樟園と名付けて住み込み、樟脳生産を目的とした植林を行ったことに由来する。日清戦争から大戦期にかけて、日本は樟脳生産を大々的に推し進め、各地でクスノキ造林が行われたが、戦後は用途を失い殆ど見られなくなった。渡辺氏によるこの造林地は、1943年以降、樹芸研究所の管理下に置かれ、極めて大きな現存面積を誇っており、当時の国策の地域林業への影響を知る貴重な存在となっている。

 

シリーズ林業遺産紀行:南伊豆に遺る岩樟園クスノキ人工林について

  • 渡辺平四郎(1868-1931)
    樟脳生産から鉱山開発まで多彩な事業を手掛けた。

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