No.43 秋田藩家老渋江政光の林業思想に関する古文書及び石碑
あきたはんかろうしぶえまさみつのりんぎょうしそうにかんするこもんじょおよびせきひ
番号 | No.43 |
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登録年度 | 2020年度 |
認定対象 | 澁江政光之遺言 黒澤道家之覚書、山林盛衰之大凡考 木山方以来覚、澁江政光君三百年祭記念碑、第2回全国育樹祭記念碑 |
分類・形式 | 資料群 |
成立年代 | 澁江政光之遺言 黒澤道家之覚書:慶長19(1614)年、山林盛衰之大凡考 木山方以来覚:文政元(1818)年~文政13(1831)年、澁江政光君三百年祭記念碑:1913年、第2回全国育樹祭記念碑:1978年 |
所在地 | 秋田県公文書館、千秋公園、秋田県県民の森 |
所有・管理者 | 秋田県公文書館古文書班、秋田市建設部公園課、秋田県農林水産部森林整備課 |
渋江政光は、江戸初期の秋田藩の家老であり、佐竹家の秋田転封に伴う藩政改革を主導した人物である。渋江政光は、秋田杉の保護と育成に尽力し、「国の宝は山なり。然れども伐り尽くす時は用に立たず。尽きざる以前に備えを立つべし…山の衰えは則ち国の衰えなり」とした遺訓を残し、秋田藩における持続的な林業政策の礎を築いた。
渋江政光の思想は、秋田藩、秋田県の林業政策の基本理念として伝わっており、渋江政光の没後約200年が経った文化の林政改革においてもこの遺訓は引用された。近代に入っても1913年の渋江没後300年を記念した石碑が建立され、また1978年に開催された第2回全国育樹祭の際にも石碑が建立されている。認定対象となった資料は、林業に関する先駆的な思想及び、思想が約400年間引き継がれていることを示しており、林業遺産として相応しいと判断された。