No.18 小石原の行者杉
こいしわらのぎょうじゃすぎ
番号 | No.18 |
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登録年度 | 2016年度 |
認定対象 | 小石原林木遺伝資源保存林(宿平国有林2008林班に、に1,へ小班) |
分類・形式 | 林業景観 |
成立年代 | 昭和63年 |
所在地 | 福岡県朝倉郡東峰村 |
所有・管理者 | 福岡森林管理署 |
英彦山は、古来より神聖な山として信仰を集め、羽黒山(山形県)・熊野(奈良県)とともに「日本三大修験山」に数えられている。英彦山には古くから行者堂があり、その周辺の通称「行者杉」と呼ばれる老齢スギは、修験者達が豊前との境界において身を清める行をした時に、信仰上の理由から奉納植栽したものと伝えられている。
「行者杉」は、老齢なもので樹齢約500年、現存林分の大部分を構成するもので樹齢約200~300年と推察され、現在では、「小石原林木遺伝資源保存林」及び「行者スギ植物群落保護林」として、福岡森林管理署により保護が図られている。なかでも、行者杉のシンボル的存在である「大王杉」は、幹回り約8.3m、樹高約52mあり、樹齢は600年と推定されており、林野庁の「森の巨人たち百選」に選定されている。
今回、この「大王杉」を含む「行者杉」群落「小石原林木遺伝資源保存林」を林業遺産として選定した。景観的価値や文化的価値が高く、また見学者のアクセスが良い。小・中学校の校歌にも取り上げられるなど、古くから地域住民にとって重要な存在である小石原の行者杉が、観光資源としても活用されるとともに、一層の保護活動の支えになることを期待する。