第129回日本森林学会大会/研究発表概要

公開日: 2017年05月30日
最終更新日: 2017年10月31日

研究発表の概要

  • 研究発表は,部門別口頭発表,部門別ポスター発表,公募セッション(口頭発表; ポスター発表を受け付けるセッションもあり),企画シンポジウム(口頭発表のみ)に分けて行います。
  • 第129回大会より,「教育」部門が新設されました。林政,風致,教育,経営,造林,遺伝・育種,生理,植物生態,立地,防災,利用,動物・昆虫,微生物,特用林産の14部門となります。また,第128回大会よりいくつかの部門名が改称されています。部門選択の際には部門キーワードを参考にしてください。
  • 公募セッションは,既存の部門ではカバーできない部門横断的なテーマについて会員の研究交流を継続的に進めることを目的としたセッションです。ポスター発表が併設される公募セッションもあります。発表者は公募のみで,部門別発表と同様の発表形式です。129回大会で設置される公募セッションは,学会ウェブサイトに掲載しています。
  • 企画シンポジウムは,森林学に関する明瞭で簡潔にまとまったテーマをもったシンポジウムです。発表者は公募せずコーディネータが決定します。企画シンポジウムの講演者も研究発表の申込みを行ってください。129回大会で開催される企画シンポジウムは,学会ウェブサイトに掲載しています。
  • 発表者は筆頭者に限ります。また筆頭者としての発表は,すべての発表形式を通じて1人1件に限ります(ただし学会各賞を受賞された方の受賞者講演は除きます)。筆頭者以外の著者による代理発表はできませんのでご注意ください。
  • 部門別口頭発表と部門別ポスター発表,公募セッションの発表者は本学会会員(平成30年度分)に限ります。会員でない方は,研究発表申込みの前に,学会ウェブサイトの「入会案内」から入会の手続きを行ってください。
  • 部門別口頭発表,部門別ポスター発表,公募セッションのいずれで発表するかは,原則として発表者の希望によりますが,プログラム編成委員会で調整を行う場合がありますので,ご了承ください。
  • 研究発表は,森林学に関する研究成果で,学術講演集の原稿の締切(2018年1月11日(木))までに結果と結論の得られるものとします。
  • 研究発表申込みの際に登録した著者名・所属,題名は,2017年11月16日(木)17:00以降は修正ができません。したがって,学術講演集原稿の提出時にも修正ができません。申込みの際には共著者(特に学生の方は指導教員の先生等)とよく相談した上でお申込みください。

公募セッション・企画シンポジウム

第129回大会では,会員がコーディネータとなって企画する「公募セッション」と「企画シンポジウム」を募集します。公募セッション,企画シンポジウムの両方のコーディネータとなることも可能です。ただし,公募セッション,企画シンポジウムとも各1件のみ応募可能です。公募セッションと企画シンポジウムとの一体的な運営をご希望の場合は,プログラム編成でもできるだけ配慮します。また,募集の詳細は,「公募セッション・企画シンポジウムの募集」をご覧ください。応募の締切は8月24日です。

公募セッション

既存の部門ではカバーできない部門横断的なテーマについて会員の研究交流を継続的に進めることを目的としたセッションです。ポスター発表の併設も可とします。発表者は公募のみとし,部門別発表と同様の発表形式とします。公募セッションの全体の時間の制限は原則としてありません。

企画シンポジウム

森林学に関する明瞭で簡潔にまとまったテーマをもったシンポジウムです。3時間以内で,発表者は公募せずコーディネータが決定します。

発表方法

口頭発表の機器は液晶プロジェクターのみとします。Microsoft PowerPoint 2013 をインストールしたパソコンを準備します。発表に用いるPowerPointファイルは2013までのバージョンでご準備ください(各自で事前に動作確認されることをお勧めします)。

ポスター発表のポスターの大きさは,A0縦置き(1,188×841mm)を基本とします。ポスターには,発表題目,発表者氏名を明記してください。

なお,発表方法の詳細につきましては,日林誌99巻1号(2018年2月発行予定)と日本森林学会ウェブサイトに掲載する大会プログラムをご参照ください。

学生ポスター賞について

日本森林学会学生ポスター賞は,日本森林学会大会で優れたポスター発表を行った学生会員に授与されます。学生会員が筆頭発表者であり,研究発表申込時に学生ポスター賞に応募したポスター発表が対象です。学生会員の積極的な参加を期待しています。

高校生ポスター発表募集

日本森林学会では,森林・林業への青少年の興味関心を喚起し,中等教育における学習研究を支援する目的から,第125回大会より高校生のポスター発表を実施しています。第129回大会でも同様にポスター発表を募集いたします。応募の締切は,2017年11月16日(木)です。会員の皆様におかれましては,お知り合いの高校の先生・生徒の皆さんに応募をお勧めいただければ幸いです。応募方法等の詳細は別紙「第5回高校生ポスター発表」募集要項をご覧ください。

部門キーワード

林政部門(委員長:田中伸彦(東海大学),委員:奥敬一(富山大学),山本信次(岩手大学),横田康裕(森林総合研究所),興梠克久(筑波大学))
経済学・社会学的アプローチ,森林・林業政策,林業経済,木材産業・流通,山村社会・経済,環境・資源ガバナンス,自然資源管理政策,伝統文化,市民参加・住民参加
Forest Policy
economic and sociological approaches, forest and forestry policy, forest economy, forest products industry and market, mountain village society and economy, governance on the environment and resources, natural resource management policy, traditional culture, public participation

風致部門(委員長:田中伸彦(東海大学),委員:奥敬一(富山大学),山本信次(岩手大学),横田康裕(森林総合研究所),興梠克久(筑波大学))
空間・計画論的アプローチ,景観,公園緑地,世界遺産,森林療養,観光,レクリエーション,保護地域管理,伝統文化
Landscape Management
spatial and planning approaches, landscape, parks and open spaces, world heritage, forest therapy, tourism, recreation, protected area management, traditional culture

教育部門(委員長:杉浦克明(日本大学),委員:大石康彦(森林総合研究所),井上真理子(森林総合研究所),東原貴志(上越教育大学),青柳かつら(北海道博物館))
森林教育,森林環境教育,環境教育,野外教育,専門教育,学校教育,社会教育・施設,林産教育,木育,教材・プログラム,教育評価・効果,指導者養成,カリキュラムマネジメント,研修・安全教育,地域学習,地域連携,サイエンスコミュニケーション,教育倫理
Education
forest education, forest environmental education, environmental education, outdoor education, specialized education, school education, social education and facility, forest products education, wood education, teaching materials and program, educational assessment and effect, leadership training, curriculum management, training and safety education, community study, regional partnership, science communication, educational ethics

経営部門(委員長:光田靖(宮崎大学),委員:松村直人(三重大学),広嶋卓也(東京大学),加藤顕(千葉大学),田中真哉(森林総合研究所))
森林計画,経営評価,機能評価,森林作業法,森林調査法,成長モデル,モニタリング,リモートセンシング,森林GIS,景観管理,LiDAR,航空レーザ測量,地上レーザ測量,デジタル航空写真測量,SfM,REDD+,収穫予測,ゾーニング,オペレーションズリサーチ
Forest Management
forest planning, forest management assessment, forest function evaluation, forest working system, forest inventory, growth model, monitoring, remote sensing, forest GIS, landscape management, LiDAR, airborne laser scanning, terrestrial laser scanning, digital photogrammetry, SfM, REDD+, yield prediction, forest zoning, operations research

造林部門(委員長:酒井敦(森林総合研究所)、委員:吉田俊也(北海道大学)、平田令子(宮崎大学)、渡邉仁志(岐阜県森林研究所)、八木橋勉(森林総合研究所))
人工林,成長,競争,林分構造,密度管理,光環境,種子生産,種子散布,育苗,植栽,下刈り,間伐,皆伐,長伐期施業,複層林施業,混交林施業,広葉樹林化,天然更新,萌芽,里山管理,バイオマス,低コスト造林
Silviculture
planted forest, growth, competition, stand structure, density control, light environment, seed production, seed dispersal, nursery practices, planting, weeding, thinning, clearcutting, long-rotation forestry, uneven-aged forestry, mixed forest management, restoration of natural forest, natural regeneration, coppice, satoyama, biomass, low-cost silviculture

遺伝・育種部門(委員長:森口喜成(新潟大学),委員:木村恵(森林総合研究所),玉木一郎(岐阜県立森林文化アカデミー),内山憲太郎(森林総合研究所),石塚航(北海道立総合研究機構林業試験場))
遺伝子資源保全,育種計画,材質育種,抵抗性育種,花粉症対策,特性評価,種苗増殖,育苗技術,採種園,組織培養,分子育種,遺伝子工学,ゲノム解析,連鎖解析,発現解析,遺伝子流動,遺伝構造,遺伝的多様性,系統地理,適応,交雑,着花促進
Forest Genetics and Tree Breeding
genetic conservation, breeding strategy, improvement of wood property, breeding for resistance, countermeasure for pollinosis, test of specific character, propagation of nursery stocks, nursing technology, seed orchard, tissue culture, molecular breeding, genetic engineering, genome analysis, linkage analysis, analysis of gene expression, gene flow, genetic structure, genetic diversity, phylogeography, adaptation, hybridization, promotion of strobilus

生理部門(委員長:則定真利子(東京大学),委員:小島克己(東京大学),斎藤秀之(北海道大学),田原恒(森林総合研究所),津山孝人(九州大学))
樹木生理,個体生理,生態生理,水分生理,栄養成長,生殖成長,物質輸送,栄養,環境応答,ストレス耐性,光合成,呼吸,代謝,細胞小器官,細胞壁,植物ホルモン,組織培養,形質転換,遺伝子発現,ゲノム解析,エピゲノム解析,オミクス解析
Tree Physiology
tree physiology, whole plant physiology, ecophysiology, water relation, vegetative growth, reproductive growth, transport, nutrition, environmental response, stress tolerance, photosynthesis, respiration, metabolism, organelle, cell wall, plant hormones, tissue culture, genetic transformation, gene expression, genomics, epigenomics, omics

植物生態部門(委員長:長池卓男(山梨県森林総合研究所),委員:今博計(北海道立総合研究機構林業試験場),鳥丸猛(三重大学),平山貴美子(京都府立大学),松井哲哉(森林総合研究所))
生物多様性,生態系サービス,生態系機能,生態系管理,ゾーニング,森林景観,順応的管理,生物群集,生物間相互作用,撹乱,植生遷移,物質循環,森林動態,植物遺体,樹形,生活史戦略,気候変動,地理分布,モデル
Forest Ecology
biological diversity, ecosystem service, ecosystem function, ecosystem management, zoning, forested landscape, adaptive management, plant community, biological interaction, disturbance, plant succession, material cycle, forest dynamics, litter and woody debris, tree architecture, life-history strategy, climate change, geographical distribution, model

立地部門(委員長:大久保達弘(宇都宮大学),委員:石塚成宏(森林総合研究所),釣田竜也(森林総合研究所),丹下健(東京大学),徳地直子(京都大学),戸田浩人(東京農工大学),長倉淳子(森林総合研究所))
土壌生成,土壌分類,土壌理化学性,炭素動態,窒素動態,物質循環,気象害,水循環,土壌生物,花粉分析,地位,植物生態,森林衰退,大気降下物,地球温暖化,細根動態,放射性物質,生物地球化学,土壌呼吸,温室効果ガス
Forest Environment
pedogenesis, soil classification, soil physical and chemical properties, carbon dynamics, nitrogen dynamics, nutrient cycling, meteorological damage, hydrological cycle, soil organisms, pollen analysis, site quality, plant ecology, forest decline, atmospheric deposition, global warming, fine root dynamics, radioactive substance, biogeochemistry, soil respiration, greenhouse gas

防災部門(委員長:野口正二(森林総合研究所),委員:岡田康彦(森林総合研究所),勝山正則(京都大学),澤野真治(森林総合研究所),田中延亮(東京大学))
森林防災,土砂災害,斜面安定,表面侵食,水文,水循環,流域,降雨流出過程,蒸発散,樹木の水分生理,土壌水分,森林気象,緑化,水質,物質循環,同位体,トレーサー,大気降下物,地下水,温室効果ガス,気候変動,水資源
Forest Disaster Prevention and Hydrology
forest disaster prevention, sediment-related disaster, slope stability, surface erosion, hydrology, water cycle, catchment, rainfall-runoff process, evapotranspiration, water-related plant physiology, soil moisture, forest meteorology, revegetation, water quality, biogeochemical cycle, isotope, tracer, atmospheric deposition, groundwater, greenhouse gases, climate change, water resources

利用部門(委員長:有賀一広(宇都宮大学),委員:鹿島潤(森林総合研究所),山口浩和(森林総合研究所),松本武(東京農工大学),斎藤仁志(信州大学))
森林路網,林業土木,木材生産,林業機械,林業用ロボット,作業システム,労働科学,安全管理,バイオマス利用,森林情報,ロジスティクス,環境へのインパクト,ICT,再造林技術
Forest Engineering
forest road network, forest civil engineering, timber production, forest machinery, forestry robot, working system, ergonomics, safety management, biomass utilization, forest information, logistics, environmental impact, information and communication technology, reforestation technology

動物・昆虫部門(委員長:肘井直樹(名古屋大学),委員:中村克典(森林総合研究所),山崎理正(京都大学),小池伸介(東京農工大学),加賀谷悦子(森林総合研究所))
森林昆虫,森林病虫害,マツ枯れ(マツ材線虫病),ナラ枯れ(ブナ科樹木萎凋病),キクイムシ,共生微生物,森林動物,野生動物管理,ニホンジカ,ツキノワグマ,森林性鳥類,生物間相互作用,生物群集,食物網,生物多様性,個体群動態,密度調節,大発生,種子散布,土壌動物,外来生物
Forest Insects and Animals
forest insects, forest pest, pine wilt disease, oak wilt, scolytid and platypodid beetles, symbiotic microbes, vertebrates in forests, wildlife management, sika deer, Asian black bear, forest birds, biological interaction, ecological community, food web, biodiversity, population dynamics, regulation of population density, outbreak, seed dispersal, soil animals, alien organisms

微生物部門(委員長:奈良一秀(東京大学),委員:太田祐子(日本大学),松田陽介(三重大学),竹内祐子(京都大学),小松雅史(森林総合研究所),小長谷啓介(森林総合研究所))
菌類,細菌類,菌根菌,内生菌,木材腐朽菌,共生,寄生,分解,養分循環,根粒,窒素固定,微生物群集生態,微生物集団遺伝,樹病,病原,防除,抵抗性,マツ枯れ,ナラ枯れ,線虫,ウィルス
Forest Microbes
fungi, bacteria, mycorrhizal fungi, endophytes, wood-decay fungi, symbiosis, parasitism, decomposition, nutrient cycle, root nodule, nitrogen fixation, microbial community ecology, microbial population genetics, forest pathology, pathogens, disease control, disease resistance, pine wilt disease, oak wilt disease, nematodes, virus

特用林産部門(委員長:奈良一秀(東京大学),委員:太田祐子(日本大学),松田陽介(三重大学),竹内祐子(京都大学),小松雅史(森林総合研究所),小長谷啓介(森林総合研究所))
きのこ,マツタケ,シイタケ,エノキタケ,シメジ,たけのこ,わさび,うるし,樹脂,山菜,竹材,トウ,木炭,樹実類,薬用植物
Non-Wood Forest Products
mushrooms, Matsutake, Shiitake, Enokitake, Shimeji, bamboo shoot, wasabi, lacquer, resin, edible wild plants, bamboo, rattan, charcoal, wild fruits, medicinal plants