第134回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

林政部門[Forest Policy]

日付 2023年3月26日
開始時刻 16:15
会場名 Room 2
講演番号 A2
発表題目 中山間地域と都市部の連携による森林管理・整備の実態および意向調査
Survey on actual status of forest management and improvement through cooperation between mountainous and urban areas
要旨本文 2019年度から始まった森林環境譲与税の配分基準に人口が含まれた結果、林業は盛んでないが人口が多い都市部に相対的に多くの譲与税が配分される見通しとなった。本稿では、都市部自治体の譲与税活用方策の一つとしての中山間地域での森林整備等の支援の可能性を検討するために、私有林人工林面積が1000ha以下の325の都市部を中心とした市区に対して行った中山間地域との連携による森林管理・整備等事業の実態および実施意向調査の結果を述べる。2021年度時点での実施中・実施予定の連携事業は、目的は「カーボン・オフセット型」「交流・環境教育型」「国産材利用型」に分けられ、連携対象は、以前から交流のある地域の他、同じ流域・県域の地域との連携など、関係を説明しやすい地域が選択されやすいと推察した。また、連携事業を実施していない自治体の中には、中山間地域から連携の打診があれば検討する意向を持つものもあり、それらは事業による明確な効果と、特に自地域内の私有林整備の促進にも繋がる場合に、連携への意欲があることが示された。一方、連携意向の無い自治体は「担当職員の不足」や「連携事業の効果を感じにくい」を理由として示した。
著者氏名 ○石佳凡 ・ 納富信
著者所属 早稲田大学大学院環境・エネルギー研究科
キーワード 中山間地域, 都市部, 森林環境譲与税, 持続的森林経営
Key word Mountainous area, Urban area, The Forest Environment Transfer Tax, Sustainable forest management