第134回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

植物生態部門[Forest Ecology]

日付 2023年3月27日
開始時刻 15:15
会場名 Room 7
講演番号 H4
発表題目 赤津研究林白坂小流域における最近23年間の森林変化
Forest changes in the Shirasaka Experimental Watershed of the Akazu Research Forest in these 23 years
要旨本文 東京大学生態水文学研究所赤津研究林の白坂小流域(2.67ha)内に1998年から固定試験地の設置を開始した。毎木調査は20m×20mの区画を一つの単位として20区画(面積は計0.8ha)を選び1999年に実施した。その後の毎木調査は2007年、2014年、2022年に実施した。毎木調査は地上から1.3m部の幹の直径が5.0cm以上の木本種を対象木とし、番号札を付け樹種と胸高直径を記録した。以降の調査では対象木の生死確認、外周長の測定、新規対象木の追加を行った(対象木は外周長が15.0cm以上)。調査した外周長は直径に換算し、直径が5.0cm以上の調査木のみを集計した。その結果優占種は、1999年のBA割合順にコナラ25%、ヒノキ20%、アカマツ19%の3種であったものが、23年後の2022年にはヒノキ33%、コナラ20%の2種となり、アカマツはマツ枯れのため3%へと大きく減少していた。コナラは2007年に27%までBA割合を増したが2009年から始まったナラ枯れにより2014年には20%までBA割合を減らしていた。1999年以降本数が大きく増えた樹種はサカキ、ヒサカキ、ヤブツバキの3種であった。今回は1999年の結果から予測した25年後の森林の変化が実際にはどうなったのかを比較して検討する。
著者氏名 ○澤田晴雄
著者所属 東京大学大学院農学生命科学研究科附属演習林生態水文学研究所
キーワード 白坂小流域, アカマツ, コナラ, マツ枯れ, ナラ枯れ
Key word The Shirasaka Experimental Watershed, Pinus densiflora, Quercus serrata, Pine wilt disease, Japanese oak wilt