第134回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

高校生ポスター発表[high-school student poster presentation]

日付 ポスター発表
講演番号 KP-22
発表題目 学校林のリターをつくるものは何か?
要旨本文 京都府宇治市にある莵道高校の敷地内には「莵道の森」と呼ばれる学校林があり,ニホンジカを中心に多種の哺乳類が利用していることが分かっている。林内は場所により樹種が異なり,斜面,水場,崖などが存在する。本研究では,林内の特徴的な場所に自動撮影装置を固定して調査することで,場所ごとに哺乳類がどのように利用しているのかを考察した。赤外線センサーカメラA,B,Cを準備し,Aは二次林の斜面上側,Bは二次林の斜面下側,Cは人工林の水場に設置し,撮影された哺乳類を記録した。期間は2021年10月から2022年9月とした。仮説として,撮影数や種数は水場であるCが一番多く,広い空間があるBが次に多く,崖の近くで空間の狭いAが一番少ないと考えた。撮影結果は,Aが172回で11種,Bは658回で10種,Cは478回で12種であった。また,全体の66%がニホンジカであった。撮影数はBが最も多く,哺乳類の通り道となっているようだった。Cの水場は多くの動物に利用されていた。AはBよりニホンジカの割合が少なく,小型動物の通り道になっていた。Bではニホンジカが504回も撮影されており,ニホンジカの存在が学校林の哺乳類相に大きな影響を与えていることが考えられる。
著者氏名 理数コース 今西花菜、西川未涼、松村美和
著者所属 京都府立莵道高等学校
キーワード リタートラップ, 土壌生態系, 里山