第134回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

高校生ポスター発表[high-school student poster presentation]

日付 ポスター発表
講演番号 KP-26
発表題目 甲虫で里山の遷移の評価をしよう
要旨本文  身近な里山の状況を評価することは、私たち自身の生活環境の変化を把握することにつながるため、重要な課題である。しかし、現在行われている里山の植生の調査は専門家の協力や多くの時間を必要とするため、調査できる里山が限られている。そのため、誰でも簡単に身近な里山の遷移の状況を把握できる方法として、遷移が進むにつれて暗くなると考えられる林床の変化に影響を受けやすい甲虫類(地表徘徊性昆虫)を指標にし、里山の評価をすることにした。そこで、6つの林床の変化に影響を与える環境因子と甲虫類の分布に関係が見られるかを、2つの里山でベイトトラップを用いて調査した。また、調査をするために1番適した季節と甲虫種、トラップを仕掛ける場所を特定した。その結果、秋の晴れの日に、林冠開空度の5段階評価が3または4の地点に一つトラップを設置し、採集できた甲虫種のうちのセンチコガネ科とオサムシ科の占有率を調べることで、里山の遷移の状況の評価が可能であると思われる。ただ、この基準は今回の調査地を含むアカマツを中心とした森林が多いブロックでしか利用できないと考えられるため、他のブロックでも調査したい。
著者氏名 科学部生物班2年 川瀬楓,川野実花
著者所属 広島県立広島国泰寺高等学校