第134回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

高校生ポスター発表[high-school student poster presentation]

日付 ポスター発表
講演番号 KP-29
発表題目 地域資源を活用した木育活動の実践
要旨本文  2020年7月、熊本県南部を流れる球磨川で、線状降水帯に伴う大雨と洪水により、人吉市、球磨村、八代市などで甚大な被害が発生した。熊本県が掲げる『緑の流域治水構想』の下、熊本県立大学や東京大学の先生方や学生の皆さんに御指導頂き、地域の悲願である「災害に強い森づくり」を目指した森林保水力の調査を実施した。今回、簡易実験データを基に森林や田畑の有する保水力について試算すると共に、演習林内における実証データを基に小馬床演習林における、壮齢の針葉樹人工林が有する保水力について研究を行った。結果として、本校が位置するあさぎり町だけで、森林土壌の保水効果で約1,418万t、樹木の樹皮に約3,209tの水を貯水できることが示唆された。また、人吉・球磨地域における壮齢のヒノキ人工林における樹冠遮断蒸発量は、降水量の15%程度であり、「台風14号」襲来の際の樹冠遮断割合には増加傾向が見られた。さらに、樹幹流下雨量は、30mm以上の降雨で一定量発生し、それ以下では樹幹に捕捉されたまま蒸発することが示唆された。
著者氏名 総合農業科環境コース(林業専攻)福田明純、平野秀太郎、濱﨑煌
著者所属 熊本県立南稜高等学校