第134回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

風致・観光部門[Landscape Management and Tourism]

日付 ポスター発表
講演番号 P-026
発表題目 筑波山観光客の豚熱およびアフリカ豚熱に対する認識
Recognition of classical swine fever and African swine fever among Mt. Tsukuba tourists
要旨本文 野生動物における家畜疾病の蔓延は、畜産業や地域産業に甚大な影響を及ぼす。日本ではイノシシの間で豚熱が蔓延し、飼養豚への感染拡大が問題となっているほか、アジアで蔓延しているアフリカ豚熱の侵入に備えた対応が求められている。豚熱ウイルスの拡大要因として、人為的な長距離伝播が考えられており、イノシシの生息地に出入りする人やモノを介した交差汚染の防止が重要である。一方で、林内で作業を行う狩猟・林業関係者等に加え、登山やハイキングの観光客における対策の導入が課題となっている。本研究では、筑波山に訪れた観光客463名に行ったアンケート調査から、豚熱・アフリカ豚熱及びこれらの対策への認識を明らかにすることを目的とした。調査対象者の豚熱・アフリカ豚熱及びこれらの対策方法(靴底の洗浄等)の認知度はすべて1割未満であったにもかかわらず、対策への協力意識は約7割と高くなっていた。また、対策への協力意識は、豚熱の認知度との関連は見られなかった一方、筑波山への来訪頻度に応じて高くなる傾向にあった。本研究の結果から豚熱・アフリカ豚熱に関する普及啓発とともに、来訪者に対策の実施を促す取組の必要性が示唆された。
著者氏名 ○長沼知子1 ・ 遠藤友彦1 ・ 鈴木隆央2 ・ 金子紋子2 ・ 平田滋樹1
著者所属 1農研機構 ・ 2株式会社環境管理センター
キーワード 登山客, イノシシ, 豚熱, 意識調査
Key word climbers, wild boar, swine fever, recognition survey