第134回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

風致・観光部門[Landscape Management and Tourism]

日付 ポスター発表
講演番号 P-030
発表題目 岩手県一関市夏山地区・横沢地区にみる習俗の分析
An analysis of customs in the districts of Natsuyama and Yokozawa, Ichinoseki City, Iwate Prefecture
要旨本文  本研究では、岩手県一関市夏山地区・横沢地区を対象に、その地域の習俗の特徴を明らかにするとともに、農業や生活、森林と各々との関わりを探ることを目的とする。地域の行事が最も盛んにおこなわれていた昭和初期を対象に、文献と現地の聞き取り調査により歳時記を作成し、各行事について自然環境的要素と地理的要素の観点から整理した。また、GISで土地利用図を作成し、各種要素をプロットして歳時記における行事と関わりの深い場所を明らかにした。寺社や碑石は集落内の田畑内もしくは付近に多く見られた。歳時記には農作物をはじめ、地域に生息する動植物、川や山といった地域の地理的シンボル、寺社仏閣等の信仰の対象が多く登場した。供え物としては、うるち米をはじめとするだいずや小麦、だいこん等の農作物が多く登場するが、ウグイやアブラハヤ等の川魚が供えられたり、行事に使用する素材としてヌルデ、ミズキ、ハギ、ヨモギ等の地域に自生する植物も使われており、自然環境との関連性も見られた。当時の信仰と暮らし・農業は、地域の自然や地理的な要素を密接な関わりがあと考えられた。
著者氏名 ○園原和夏 ・ 佐藤鉄将 ・ 杉浦克明
著者所属 日本大学
キーワード 習俗, 歳時記, 土地利用
Key word custom, almanac of seasonal events, land use