第134回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

経営部門[Forest Management]

日付 ポスター発表
講演番号 P-065
発表題目 地上レーザ計測と航空レーザ計測における林内空間情報の比較
Comparison of detected space under tree canopies by terrestrial and airborne laser scanning
要旨本文 絶滅危惧IBの猛禽類で1日の殆どを森林で過ごすクマタカの林内環境を把握するため、鈴鹿山脈にある営巣地周辺1km2を対象に地上レーザ(以下TLS)と航空レーザ(以下ALS)のLiDARデータを用いて林内空間値を算出した。まず各LiDARから1m3のボクセルを作成しボクセル内に点群がない部分を空間と判定した。次に垂直方向に連続する空間の内の最大体積を林内空間値とし、1mメッシュと樹冠ポリゴンで集計してTLSとALSを比較した。TLSの林内空間値は林内の幹や下層木を正確に捉えたが、ALSは樹冠に遮られるためTLSより過大となった。またALSからTLSの林内空間値を推定するため、ALSの林内空間値や傾斜度等を説明変数として重回帰式を作成し回帰式の適合度を検証した。1mメッシュの重回帰式の決定係数は0.3だったが樹冠ポリゴンでは0.7と向上した。スギ・ヒノキは幹が直線的で林内空間が広くクマタカは移動経路として利用し、アカマツは生枝や下層木が多く林内空間が小さいが餌動物が豊富でギャップも多いため局所的に利用すると考えられた。落葉広葉樹の林内空間は大きさがばらつき、下層木が密生する場合は利用が難しいが、ある程度の空間があれば餌場等で利用すると考えられた。
著者氏名 ○和田のどか1,3 ・ 粟屋善雄2 ・ 宇野女草太3 ・ 山本敦也3 ・ 服部正道3 ・ 宮地将生3 ・ 神谷光顕3
著者所属 1岐阜大学大学院自然科学技術研究科 ・ 2岐阜大学流域圏科学研究センター ・ 3中日本航空株式会社
キーワード SLAM, スギ, ヒノキ, 落葉広葉樹
Key word SLAM, Japanese cedar, Japanese cypress, deciduous broad‐leaved forest