第134回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

経営部門[Forest Management]

日付 ポスター発表
講演番号 P-076
発表題目 奥秩父山地に生育する樹木の成長速度・死亡率モデルの作成
Development of growth and mortality models for tree species in Okuchichibu Mountains
要旨本文 天然林を構成する樹木種の特徴を把握するため、また、森林の将来を予測し、適切な管理・利用を行うため、樹木の成長速度・死亡率のモデルを作成することは重要である。本研究では、奥秩父山地の面積約20平方kmの範囲の天然林で生育する樹木を対象に、1)幹サイズ、2)樹木間の相互作用(競争を含む)、3)物理的環境条件(気象条件を含む)、4)シカによる樹皮食害の関数となる、樹種別の成長速度・死亡率モデルの作成を試みた。成長速度・死亡率は空間的に自己相関することが想定されるため、作成するモデルには空間的に自己相関するランダム項を含めた。モデル内の未知のパラメータを推定するため、対象森林景観内に60ヶ所の固定プロット(各30 m × 30m)を設置し、8〜9年間に渡って、胸高周囲長10cm以上の全ての幹の生残・枯死を記録し、胸高周囲長を測定した(調査回数:3回)。状態空間モデルの枠組みを使用したベイズ推定によって、モデル内のパラメータ推定を行った。その結果、樹種ごとの特徴を持ち、上記の要因に応じて変化する成長速度・死亡率のモデルを作成することができた。
著者氏名 ○深澤直希1 ・ 平尾聡秀2 ・ 梅木清3
著者所属 1千葉大学大学院園芸学研究科 ・ 2東京大学大学院農学生命科学研究科附属演習林秩父演習林 ・ 3千葉大学大学院園芸学研究院
キーワード 成長速度, 死亡率, 状態空間モデル
Key word growth rate, mortality rate, state-space model