第134回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

造林部門[Silviculture]

日付 ポスター発表
講演番号 P-095
発表題目 シラカンバ人工林の直径分布に対するワイブル関数の適用
Fitting the Weibull function to the diameter distribution of white birch plantation in Hokkaido
要旨本文 シラカンバを含むカンバ類は北海道の広葉樹の中で最も蓄積が多く、特にシラカンバは道内の広葉樹人工林で最も多く植栽されてきた。シラカンバ材は中・小径材が多く、低価格のパルプ用等として扱われることが多いが、近年、高付加価値用途に利用するための技術開発が進んでいる。今後、用途に適した径級の材を安定的に供給する必要があるが、シラカンバの胸高直径別の資源量(直径分布)に関する知見は不足している。人工林の直径分布を表現するモデルの構築に用いられる確率密度関数のうち、ワイブル関数は3つのパラメータを変えることで様々な分布型を表現できる。そこで、直径別の資源量について、ワイブル関数を用いて推定することが可能であるか確認するため、全道のシラカンバ人工林143箇所(林齢11~60年)の胸高直径データにワイブル関数を適用し、各パラメータを得るとともに、カイ二乗検定により適合度を検定した。その結果、いずれの箇所でも直径分布の推定値と実測値に5%水準で有意差は認められず、精度よく適合していることが確認できた。今後は、3つのパラメータに影響する要因を解析し、直径分布を推定するモデルを構築する。
著者氏名 ○内山和子 ・ 大野泰之 ・ 滝谷美香 ・ 角田悠生 ・ 山田健四
著者所属 北海道立総合研究機構森林研究本部林業試験場
キーワード シラカンバ, 人工林, 直径分布, ワイブル分布, カバノキ属
Key word white birch, plantation, diameter distribution, Weibull distribution, Betula