第134回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

造林部門[Silviculture]

日付 ポスター発表
講演番号 P-098
発表題目 スギ優良品種苗の成長特性 ー普通苗との比較
Initial growth characteristics on excellent varieties of Japanese cedar (Cryptomeria japonica).
要旨本文 本研究では下刈り省力に資するため優良苗が普通苗より樹高成長に優れるかどうか検討した。2019年4月に高知県香美市の苗畑に優良苗として高岡署1号、普通苗としてタノアカのコンテナ苗を植栽し、2022年まで苗の高さ、地際直径を測定した。2022年の測定終了後に6本ずつ選び地上部現存量を調べた。その結果、4成長期間では樹高は優良苗で3.11±0.74m(平均±SD, n=88)、普通苗で2.98±0.75m(n=73)で両者に差はなかった。地際直径は優良苗で7.63±1.90cm、普通苗で6.75±1.91cmを示し優良苗のほうが大きく、形状比は優良苗で0.40±0.03、普通苗で0.45±0.03を示し優良苗のほうが小さかった。地上部現存量では、高岡署1号のほうが葉、枝、幹すべてでタノアカより多かった。高岡署1号はタノアカよりも地際直径が大きく現存量も大きいが樹高は変わらなかった。4成長期間での下刈り省力のためには樹高成長に優れた別の優良品種を選択するべきであるが、調査を継続し再評価する必要があると考えられた。
著者氏名 ○米田令仁 ・ 福本桂子 ・ 大谷達也
著者所属 国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所四国支所
キーワード 樹高, 形状比, 現存量
Key word Height, Height : Diameter ratio, Biomass