第134回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

造林部門[Silviculture]

日付 ポスター発表
講演番号 P-110
発表題目 関東に生育するヤナギの成長に対する堆肥の効果と養分濃度
Effects of compost and concentrations of nutrients for willows grown in Kanto region
要旨本文 近年、木質バイオマス利用としてのヤナギの栽培に注目されているが、多くの栽培試験は寒冷地に分布する種を用いており、温暖な関東地方ではあまり植栽を実施されていない。そこで、茨城県内に分布するカワヤナギ、ジャヤナギ、オノエヤナギ、コゴメヤナギ、ネコヤナギ、タチヤナギ、イヌコリヤナギを対象とした、2年間の育成試験を実施し、堆肥の添加による養分の吸収と成長の促進効果を検証した。施肥は豚ぷん堆肥を用い、堆肥区 (2kg / m2)、2倍堆肥区 (4kg / m2)、及び対照区 (無添加) の3処理区を設定し、植栽前の4月と1年後の4月に添加した。ヤナギ7樹種については、2年目の9月に採取した葉の中の養分の分析を行い、成長との関係について調べた。 豚ぷん堆肥中には高濃度のリンが含まれ、カワヤナギ、イヌコリヤナギ、オノエヤナギ、コゴメヤナギ、タチヤナギの葉内リン濃度は、成長パラメータである相対樹高成長率と正の相関を示した。ジャヤナギは、堆肥区において葉内窒素濃度が増加し、相対樹高成長率と正の相関を示した。このほか、ジャヤナギ、カワヤナギ、オノエヤナギ、コゴメヤナギ、タチヤナギの葉内マグネシウム濃度が堆肥の添加で増加した。
著者氏名 ○香山雅純1 ・ 菊地賢2 ・ 上村章1 ・ 高橋正義1
著者所属 1国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所 ・ 2国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所北海道支所
キーワード ヤナギ, 堆肥, 養分, バイオマス
Key word Willow, Compost, Nutrient, Biomass