第134回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

造林部門[Silviculture]

日付 ポスター発表
講演番号 P-119
発表題目 底面給水と頭上潅水がスギコンテナ苗の水使用と成長に及ぼす影響
Effects of the water consumption and the growth of the containerized Sugi seedlings on the irrigation method
要旨本文 コンテナ苗は培地と潅水で育苗される容器栽培である。コンテナ苗の潅水は、スプリンクラーや散水チューブなどを用いて苗木の上方から散水する頭上潅水が主体で、底面給水は斎藤の報告のみである。本研究はスギコンテナ苗の育苗において、底面給水と頭上潅水(常法)が苗木の成長や水使用に及ぼす影響を明らかにすることを目的として行った。サイドスリット付きコンテナ容器に移植したスギ1年生実生苗を用い、両潅水法による育苗を行った結果、育苗中の成長や苗木のバランス(形状比,T/R率)には差異がなく同等であった。根系は容器底面まで達し、空気根切りがされずにコンテナ容器底面から根が露出した個体や根腐れした個体は両者とも認められなかった。育苗したコンテナ苗を定植した活着率は共に100%で、初期成長量に差異はなかった。一定期間の水使用量は、頭上潅水が底面給水の約1.4倍で、水利用率は底面給水が頭上潅水より高かった。スギコンテナ苗の育苗において、底面給水法は節水型の育苗技術として有効と考える。
著者氏名 ○近藤晃
著者所属 静岡県立農林環境専門職大学短期大学部
キーワード コンテナ苗, 潅水, 底面給水, 頭上潅水, 水消費
Key word containerized seedlings, irrigation, bottom water supply, overhead irrigation, water consumption