第134回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

造林部門[Silviculture]

日付 ポスター発表
講演番号 P-121
発表題目 植栽後の成長から見たカラマツコンテナ苗の条件
Conditions of Japanese larch containerized seedlings in terms of growth after planting
要旨本文 長野県内ではカラマツ苗の需要が急増し、特にコンテナ苗の出荷数が増えている。コンテナ苗の低コスト化と需給調整の円滑化を図るため、1年生コンテナ苗の生産技術を開発する必要がある。そこで、植栽後の成績が良好となる1年生コンテナ苗の条件を調べるため、コンテナ種類、元肥の肥効期間、酸化型グルタチオン(GSSG)の施用方法について条件を変えて育苗をおこなった。1年間の育苗で苗高25cm以上になった健全なコンテナ苗を植栽し、2成長期までの状況を調査した。その結果、初期形状比が80超では枯死率が上がり、100超の2個体はいずれも植栽後にたわみ半年後には枯死した。生存個体のうち約75%は樹高200cm以上となり、初期形状比は100以下では2成長期後の苗高と相関がなかった。また、植栽後まで肥効が残る超緩効性の元肥を使用しても植栽後の成長に差が出なかった。GSSGを育苗時に施用した場合は、初期形状比が高くても枯死率を抑えられた。以上のことから、目指すべき苗の形状としては形状比80以下が望ましく、GSSGの活用は形質の悪い苗の生存率向上に寄与する可能性があった。
著者氏名 ○二本松裕太 ・ 小山泰弘
著者所属 長野県林業総合センター
キーワード マルチキャビティコンテナ, 施肥, 苗高, 根元径
Key word multi-cavity container, fertilizer application, height, diameter