第134回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

造林部門[Silviculture]

日付 ポスター発表
講演番号 P-126
発表題目 海岸防災林再生地に植栽されたコナラ苗木の5年間の生長:土壌改良材の効果
Effects of soil-improving materials on growth of Quercus serrata saplings planted in a seaside-protection forest
要旨本文 東日本大震災後、山砂を用いて盛土を造成し、植物の生育基盤を確保する事業が実施されたものの、山砂が貧栄養だったこと、土壌の硬化による排水性が低下したことなどが原因となる土壌の抱える課題が顕在化し、植栽後の広葉樹にとっては厳しい環境が続いている。本研究では、このような土壌環境から苗木を保護するために、土壌改良材を用いて、2Lペットボトルを2つ縦に連結して作製した植木鉢で苗木を生産・植栽し、その後4年間の生残および伸長生長に与えた効果を検証した。2018年5月に3年生のコナラ苗木を98本、「みやぎ海岸林再生みんなの森林づくり活動」対象地(山元地区)に植栽した。円柱形の植栽穴(直径30cm、深さ30cm)を掘削し、苗木との隙間に土壌改良材(人工土壌、バーミキュライト、真珠岩・黒曜石パーライト、バーク堆肥、山砂を組み合せた9つの処理)を導入した。一般化線形混合モデルを行った結果、樹冠面積の生長では「土壌改良材の処理」を有意な説明変数に持つモデルが得られた。「人工土壌42L」と「人工土壌30L+バーミキュライト4L+黒曜石パーライト4L+バーク堆肥4L」の処理で樹冠面積の生長量が高い傾向を示した。
著者氏名 ○高橋一秋
著者所属 長野大学環境ツーリズム学部
キーワード 地域性苗木, 人工土壌, パーライト, バーミキュライト, たねぷろじぇくと
Key word local sapling, artificial soil, pearlite, vermiculite, Tane-Project