第134回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

造林部門[Silviculture]

日付 ポスター発表
講演番号 P-139
発表題目 多目的造林機械を利用した地拵えと下刈の1事例
A case study of site preparation and weeding with a riding brushcutter.
要旨本文 労働負荷の高い造林作業の軽労化のため機械化が求められている。熊本県人吉市にあるヒノキ皆伐後2年が経過した国有林(西浦21ろ林小班)に小面積の試験区を設定し、オペレーター乗用型「山もっとモット(YM)」による機械地拵えと、同機または手押し型の「ブッシュカッタージョージJr草なぎ(Jr)」による機械下刈の作業効率を、それぞれ人力作業と比較した。YMによる機械地拵えでは、下刈時における機械の作業経路を確保するため29~86%の伐根を切削した。機械地拵えの作業効率は伐根(平均株径41cm、平均株高43cm)を処理する本数密度によって影響されたが、人力で棚寄せと刈払いを行った人力地拵えに比べておよそ2.5倍の作業効率であった。機械下刈による作業効率は、YMは人力下刈のおよそ3倍であり、手押し型のJrは人力下刈と同等であった。今回は小面積の試験結果で数値の精度は低いと考えられるが、人力作業に比べて高い作業効率が示された。ただし、下刈時には植栽苗が雑草木に埋もれて目視できなかったので、個体位置が分かるよう測定前に目印を着けて作業をした。機械下刈実用化には苗位置の判別技術が必須である。
著者氏名 ○野宮治人1 ・ 山川博美1 ・ 高倉知温2
著者所属 1国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所九州支所 ・ 2筑水キャニコム
キーワード 枝条残材, ススキ, スギ
Key word logging residues, Miscanthus sinensis, Cryptomeria japonica