第134回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

造林部門[Silviculture]

日付 ポスター発表
会場名 (学生ポスター賞の審査対象)
講演番号 P-162
発表題目 人はスギ人工林のどこを見て荒廃していると判断するのか?
What do people look at in a artificial forest of cedar plantation to judge that it is in devastation?
要旨本文  戦後に造成されたスギ人工林の管理放棄が問題となっている。これを再生するためには一般国民の理解と協力も必要不可欠である。荒廃人工林の再生では一般国民を含めた関係者の意思統一を図る必要がある。本研究では、林業関係者および一般国民がどのような視点でスギ人工林の荒廃を判断するのかアンケート調査で明らかにした。調査対象者は林業関係者として森林組合作業員と県庁職員、非関係者として鳥取県内在住者と県外からの観光客の合計4つに区分して調査した。荒廃の判断要素は下層植生、林内の混みあい具合(Ry)、枯れ枝の着生量の三要素とした。アンケートでは毎木調査を行った26林分の写真を撮影し、一対比較となる設問票を作成した。結果は一般化線形モデルで分析した。分析の結果、下層植生が少ない人工林を被験者の属性に関わらず荒れているとする傾向があった。一方、いずれの属性の人もRyの値が小さい、つまり間伐が行われている林分も荒れていると判断しており、理想的とされる森林管理が人々の認識とは乖離していることが明らかになった。また、林業関係者は枯れ枝着生量、非林業関係者は森林の込み具合をより重視して荒れていると判断していた。
著者氏名 ○杉浦悠大1 ・ 芳賀大地1 ・ 山中啓介2
著者所属 1鳥取大学農学部 ・ 2鳥取大学農学部附属フィールドサイエンスセンター
キーワード 林相写真, 森林管理, 放置林, 鳥取県, アンケート
Key word Forest Landscape Photography, Forestry management, Unmanaged forests, Tottori prefecture, Questionnaire