講演詳細

生理部門[Tree Physiology]

日付	ポスター発表
講演番号	P-234
発表題目	クロマツ穂木の成長特性への中間台木の影響 Interstock effects on scion growth in top grafted pinus thunbergii
要旨本文	アカマツやクロマツの造林用の種子を生産する採種園では、剪定による採種木（種子生産の母樹）の低樹高化と種子生産の安定性を両立させることが難しく、年々高木化する採種木の管理に多くの労力を費やしている。本研究では、高木にはならない特徴（樹高は12年で2-3m程度しか成長せず、傘型の樹形になる）を持つアカマツの園芸品種である多行松に着目し、当年枝やその針葉について形態学的調査を行い、クロマツとの相違点を整理した。さらに多行松を中間台木として用いた場合のクロマツ穂木の成長特性への影響を明らかにするため、多行松を中間台木として用いた接ぎ木苗（穂木：クロマツN-1系統、中間台木：多行松、台木：クロマツ実生苗）と採種木として通常用いられる接ぎ木苗（穂木：クロマツN-1系統、台木：クロマツ実生苗）を同時期に増殖し、その後、約4年間の成長特性を調査した結果（月に1回、長さと径を計測）を報告する。多行松を中間台木として活用することで低樹高化した採種木へと改良を図ることができれば、採種園における維持管理作業の省力化、剪定や球果採取作業の安全性の向上に貢献できると考えられる。
著者氏名	○中島剛
著者所属	青森県産業技術センター林業研究所
キーワード	接ぎ木, 中間台木, クロマツ
Key word	graft, interstock, pinus thunbergii