第134回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

植物生態部門[Forest Ecology]

日付 ポスター発表
講演番号 P-254
発表題目 隠岐諸島におけるミズナラの葉と堅果の形態的多様性
Ⅿorphological Diversity of Quercus crispula Leaves and Acorns on the Oki Islands, Japan.
要旨本文 日本海島嶼である隠岐諸島は、照葉樹林の中に冷温帯の樹種が生育する独自の森林植生を有している。この特有の森林植生を構成する樹種にミズナラがある。ミズナラは冷温帯の代表的な樹種であるが、隠岐諸島では暖温帯域の海岸沿いから冷温帯域の山地まで分布する。2019年より隠岐諸島におけるミズナラの分布調査を行い、ミズナラ群落は隠岐諸島の北西側の北向き斜面で成立しやすいことが明らかとなった。また、隠岐諸島のミズナラの葉や堅果の形態的特徴が生育地点により異なることを観察している。そこで本研究では、隠岐諸島の島後島において暖温帯域の海岸沿いから冷温帯域の山地まで分布するミズナラの葉と堅果の形態を調査した。さらに典型的な冷温帯落葉広葉樹林であり、ミズナラが優占している鳥取県大山のミズナラと隠岐諸島のミズナラの比較を行った。その結果、隠岐諸島のミズナラの堅果は大山のミズナラよりも最大直径と重量が大きく、島内では海岸沿い低標高のミズナラで最大直径が山地帯のものより大きい傾向があった。隠岐諸島のミズナラの葉の形態は海岸沿いの低標高で葉長、葉身長が山地帯のものより大きい傾向があった。
著者氏名 ○立花寛奈1 ・ 今岡樹里2 ・ 李東昌2 ・ 久保満佐子2 ・ 須貝杏子2
著者所属 1(一社)隠岐ジオパーク推進機構 ・ 2島根大学生物資源科学部
キーワード 隠岐諸島, ミズナラ, 堅果の多様性, 葉の多様性, ユネスコ世界ジオパーク
Key word Oki Islands, Quercus crispula, Acorn Forms, Leaf Forms, UNESCO Global Geopark