第134回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

立地部門[Forest Environment]

日付 ポスター発表
会場名 (学生ポスター賞の審査対象)
講演番号 P-297
発表題目 あいち海上の森の異なる表層地質に起因する土壌特性とヒノキ林成長 の違い
Soil properties and growth of Chamaecyparis obtusa under different surface geology in Aichi Kaisho Forest
要旨本文 愛知県瀬戸市の海上の森には表層地質として砂礫層と花崗岩が分布し,それぞれヒノキ人工林が生育している.この人工林は,明治期の荒廃地への緑化工事を経て植栽されたものである.海上の森のヒノキ人工林には地質間の地上部成長差が視覚的に認められるが,成長差の定量的評価や要因解明はなされていない.本研究は,海上の森のヒノキ林において異なる地質における土壌特性の違いとヒノキ地上部成長速度の差を明らかにすることを目的とした.異なる地質におけるヒノキの成長特性に関する知見は,人工林の植栽や持続的な管理に貢献できる.砂礫層・花崗岩地域の各4林分においてヒノキを1個体ずつ計8個体伐倒し,幹円板を採取して樹幹解析を行った.各調査区でSH型簡易貫入試験機による土壌硬度の測定と,4断面ずつ土壌断面を作成し土壌試料の採取を行った.採取した試料を用いて全炭素・窒素濃度,陽イオン交換容量(CEC)などの測定を行った.その結果,本調査地ではヒノキ初期成長が非常に悪いものの,樹齢60年から現在に至る110年程度は旺盛に成長していることが明らかとなった.本報告では,ヒノキの成長経過と異なる地質の土壌特性との関係について報告する.
著者氏名 ○杁山哲矢1 ・ 谷川東子2 ・ 土居龍成1 ・ 林亮太2 ・ 千葉尚哉2 ・ 柳瀬亮太3 ・ 黒見信輔1 ・ 金子祥也1 ・ 平野恭弘1
著者所属 1名古屋大学大学院環境学研究科 ・ 2名古屋大学大学院生命農学研究科 ・ 3名古屋大学理学部
キーワード 砂礫層, 花崗岩, 樹幹解析, 年輪解析, SH型貫入試験
Key word Gravel bed, Granite, Stem analysis, Tree-ring analysis, SH type handy dynamic cone penetrometer test