第134回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

立地部門[Forest Environment]

日付 ポスター発表
会場名 (学生ポスター賞の審査対象)
講演番号 P-299
発表題目 葉・細根分解過程における多元素放出パターンとそれに樹種混合が与える影響
Multiple Element Release Patterns during Leaf and Fine Root Decomposition and the Influence of Tree Species Mixture
要旨本文  植物リターの分解時には、K、CaやPなど植物の生育に重要な養分元素が土壌に放出されるが、その放出パターンの解明は分解残渣(固体)における残存率計測に基づいている。また、リター分解研究の多くが樹種を混交しない条件下で行われている。しかし中欧諸国や日本では、近年広葉樹林化や混交林化の動きが活発である。樹種の混合により元素放出パターンが単一樹種と異なるのであれば、混交林と単純林における養分の流れの違いを特徴づけられる。元素放出パターンの把握には、分解残渣の性質よりリターから浸出する元素の量と組成を捉えたほうが、一つの試料から繰り返し多くの試料が得られるため、解像度が高いと考えられる。 そこで本研究では、「混交林の葉・細根分解過程における多元素放出パターン」を明らかにするため、海岸の針広混交林を構成する3樹種(カシワ、ケヤキ、クロマツ)の細根と葉について、室内リター分解実験を72週間にわたり実施した。単一樹種および複数樹種のリターを挿入したカラムに人工雨を定期的に接触させ、溶脱液を回収した。得られた溶脱液(計798試料)を対象にICP-AESにより元素分析した結果と考察を報告する。
著者氏名 ○柵木香奈穂1 ・ 眞家永光2 ・ 平野恭弘3 ・ 林亮太1 ・ 二村杏太朗4 ・ 谷川東子1
著者所属 1名古屋大学大学院生命農学研究科 ・ 2北里大学獣医学部 ・ 3名古屋大学大学院環境学研究科 ・ 4名古屋大学農学部
キーワード 海岸林, 混交林, 植物土壌相互システム, 経済スペクトル, MIX効果
Key word Coastal forests, mixed forest, Plant soil mutual system, Economic spectrum, Mixing effect