第134回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

利用部門[Forest Engineering]

日付 ポスター発表
講演番号 P-363
発表題目 エンドレスタイラー式架線による広葉樹集材作業中の索張力について
Cable tension during hardwood yarding by endless tyler skyline system
要旨本文 急傾斜地で架線を用いて広葉樹を集材する際の安全性評価を目的に、島根県飯石郡飯南町で広葉樹集材作業中の索張力の計測を行い、その特性を分析した。架線はエンドレスタイラー式で、支間水平距離は480m、支間傾斜角は約4.1度の下げ荷だった。63本の広葉樹(コナラが主で他はクルミ、シデ、ヤマザクラ、アベマキ)を68サイクルで集材し、集材材積は37.07m3、単木材積は0.59m3/本となった。張力については、主索の先柱側に3点式の張力計を設置した他、無線式の張力計によりエンドレス索の両端の張力、引戻し索張力、フック下荷重を計測した。フック下荷重は横取り時にはけん引力、宙吊り時には吊り荷荷重となる。計測を行った結果、吊り荷荷重は1.08~13.62kNに分布していたが、その76%が4~10kNの範囲であった。各サイクルのフック下荷重最大値は横取り時に計測されることが多く、横取りの状況によるが大きい時には吊り荷荷重の2.5~3倍に達する場合もあった。一方で、作業が先柱近くで行われていたこともあり、フック下荷重の大小が主索張力に与える影響は限定的であった。
著者氏名 ○伊藤崇之1 ・ 鈴木秀典1 ・ 中澤昌彦1 ・ 大塚大1 ・ 吉田智佳史2 ・ 狩野敏規3 ・ 舟木徹3
著者所属 1国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所林業工学研究領域 ・ 2国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所企画部 ・ 3島根県中山間地域研究センター
キーワード 架線集材, エンドレスタイラー, 広葉樹, 索張力, 安全
Key word cable yarding, endless tyler, hardwood, cable tension, safety