第134回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

利用部門[Forest Engineering]

日付 ポスター発表
講演番号 P-366
発表題目 ゴムクローラ式クラムバンクスキッダの短幹集材兼用型への改造
Modification of rubber crawler type clambunk skidder to combined use of short wood logging system
要旨本文  既報で開発したゴムクローラ式クラムバンクスキッダをもとに,わが国で広く普及する短幹方式にも対応可能な短幹集材兼用型スキッダを開発した。本開発機はクラムバンクのトング部を短幹材積載時には荷台スタンションと兼用する構造とした。 60年生スギ人工林の皆伐作業地において集材作業の現地試験を行った。開発機を用いて全木集材および短幹集材を行うとともに,比較として従来機である運材車を用いた短幹集材を行い,作業時間や作業条件等を計測した。その結果,平均積載量は,従来機による短幹材は6.97m3,開発機は全木材が6.51m3,短幹材が5.65m3であった。短幹集材の生産性を試算した結果,例えば集材距離500mの場合,従来機は19.7m3/h,開発機は18.0m3/hであり,従来機に比べ開発機は9%低くなった。 全木集材は,森林バイオマスも効率的に土場へ搬出可能な作業方式ではあるものの,地形条件等の制約により全ての林分で行えるとは限らない。開発機は,短幹集材では従来機に比べ生産性は低いものの,全木集材に加え短幹集材が1台で可能なことから,稼働率の向上による生産コストの低減が見込まれる集材機械と考えられる。
著者氏名 ○吉田智佳史1 ・ 中澤昌彦1 ・ 大塚大1 ・ 瀧誠志郎1 ・ 中島泰生2
著者所属 1国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所林業工学研究領域 ・ 2(株)諸岡
キーワード スキッダ, 短幹材, 生産性, クラムバンク
Key word skidder, short wood, productivity, clambunk