第134回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

T1. 生物多様性保全と森林管理[Biodiversity conservation and forest management]

日付 ポスター発表
講演番号 P-461
発表題目 文献情報と植生図に基づいた流域内の森林棲鳥類の個体数推定とシナリオ分析
Population Estimation and Scenario Analysis of Forest Birds in a Watershed Based on Literature and Vegetation Maps
要旨本文 鳥類の種多様性や指標種の個体数は,森林の生態系サービスの評価指標のひとつとなり得る。現状あるいは将来シナリオ下における鳥類の種別個体数の簡易的な推定方法を開発すること試みた。由井(1976)と由井・鈴木(1987)から算出した鳥類の林相別種別個体数密度の情報を利用する。特に人工林については,気候帯別に若齢人工林,壮齢単純人工林,壮齢人工林(広葉樹混交)などに分類し,鳥類の情報が整理されているが,環境省等の植生図では人工林をここまで分類していない。そこで,森林簿の林齢や樹種(第2,第3樹種に広葉樹が含まれているか),間伐履歴などの情報を使い,これらを分類する。また,個体数推定の際,孤立分断化した森林間を自由に移動しながら生息できる種は限られていることから,種ごとに生息不適地があった場合に許容するギャップ間距離の上限を4段階(0,50,100,200m)で便宜的に設定し,移動可能なパッチ単位で個体数推定を行い,小数点以下は切り捨てた上で個体数を積み上げる。また繁殖期の分布を評価する場合,最低限雌雄1羽ずつの2羽以上が生息できるパッチがあって初めて生息適地となるので,2羽未満のパッチの個体数は切り捨てる。
著者氏名 ○橋本啓史1 ・ 太田貴大2 ・ 長谷川泰洋3 ・ 児島利治4
著者所属 1名城大学農学部 ・ 2大阪大学大学院人間科学研究科 ・ 3名古屋産業大学現代ビジネス学部 ・ 4岐阜大学流域圏科学研究センター
キーワード 鳥類, 人工林, 地理情報システム, シナリオ分析
Key word birds, Silvicultural land, GIS, Scenario Analysis