第134回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

T2. 森林の放射能研究[Research on radioactivity in contaminated forest]

日付 ポスター発表
講演番号 P-472
発表題目 福島県田村市都路地区広葉樹林におけるセシウム分布
Distribution of Cesium in a Broad-leaved Forest in Miyakoji District, Tamura City, Fukushima Prefecture
要旨本文 現在福島県内では萌芽更新や植栽等によって次世代に向けた広葉樹林の再生に取り組んでおり,植栽木や萌芽枝の放射性セシウムの動態を解明することが重要となっている。本調査では広葉樹の中でもシイタケ原木として用いられるコナラやクヌギの植栽木・萌芽枝と林床の放射性セシウム濃度の関係について検討した。特に林床では詳細な放射性セシウム分布状況を把握するため,リターを有機物の分解度に応じて3つに区分して調査を実施した。福島県田村市都路地内の広葉樹林2地区(A・B地区)を対象に,植栽木と萌芽枝を含む3つの調査区をそれぞれ設定した。A地区ではコナラ植栽木とクヌギ萌芽枝,B地区ではコナラ植栽木とコナラ・クヌギ萌芽枝から葉を採取した。また近傍の林床リターを有機物の分解度に応じてL層,F層,HA層の3層に分別して採取した後,直下の土壌を0-5cm,5-10cmの2層に区分して採取し,137Cs濃度等を測定した。137Cs地表面蓄積量は概ね土壌0-5cm,HA層の順で高い値を示し,L層で最も低くなる傾向が認められた。全調査区でHA層の137Cs濃度が最も高く,植栽木に比べ萌芽枝の137Cs濃度及び面移行係数共に高くなる傾向を示した。
著者氏名 ○井上美那 ・ 山村充 ・ 氏家亨 ・ 赤間亮夫
著者所属 国土防災技術株式会社
キーワード セシウム, 広葉樹林, 林床
Key word Cesium, Broad-leaved Forest, forest floor