第134回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

T2. 森林の放射能研究[Research on radioactivity in contaminated forest]

日付 ポスター発表
講演番号 P-478
発表題目 ワラビの地上部と地下部における137Cs量の季節変化について
Seasonal changes of 137Cs in above and under ground of Bracken
要旨本文 福島県内のワラビは、原発事故から11年が経過した現在でも出荷制限となっている市町村があり、原発事故以前の生産量には戻ってはいない。本研究では、ワラビの放射性物質汚染対策の参考とするため、ワラビの地上部と地下部の137Cs量の季節変化を把握することを目的として調査を行った。福島県内のワラビ園において、5、6、8、10、12月に各6プロット(1プロット:50×50 cm)から地上部(枯死した葉も含む)と地下部(地下茎、細根)を全量採取した。バイオマス(乾燥重量)と137Cs濃度を測定し、面積あたりの137Cs量を算出した。測定を終えた8月までの結果では、137Cs濃度で比較すると地上部では5月に最も高く、地下部では8月で最も高くなった。これは各部の生長が盛んとなる時期であることが考えられた。また、137Cs量は地上部および地下部で、5月から8月までバイオマス量とともに増加の傾向がみられた。地上部と地下部の137Cs量の割合は5月6月ではおよそ2:8で、8月ではおよそ5:5であった。
著者氏名 ○長峯秀和 ・ 小林勇介 ・ 小川秀樹
著者所属 福島県林業研究センター
キーワード ワラビ, 放射性セシウム濃度, 山菜
Key word Bracken, Radioactive cesium concentration, Edible wild plants