第136回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

林政部門[Forest Policy]

日付 2025年3月21日
開始時刻 14:15
会場名 大講堂
講演番号 A-11
発表題目 森林と人々の隔たりの要因を探る:都市部と山村部でのアンケート結果の比較
Factors affecting the distances between forests and people: Questionnaire survey results in urban and forest areas
所属 滋賀県立大学
要旨本文 現代日本では、森林と人々の行動・心理面での隔たりが大きくなっていることが懸念される。そこで、都市的市区町村と森林が多い市区町村からそれぞれ200名を対象として森林と人々の間の関係についてのアンケート調査を実施した。隔たりを定量化するため、行動面での隔たりを17種類の森林訪問の頻度を点数化・合計した指数で、心理面での隔たりを6件の森林とのつながり等に関する質問への回答を点数化・合計した指数でそれぞれ測定した。ほとんどの項目について、都市区域と森林区域からの回答に違いは見られなかった。重回帰分析の結果、行動面の隔たりと相関が見つかった項目としては、教育水準(負=教育水準が高いと隔たり小)、自動車の所有(所有~隔たり小)があり、心理面の隔たりと相関が見つかった項目としては、年齢(負=年齢が上がると隔たり小)、教育水準(負)、森林が多い市区町村居住(居住~隔たり小)がある。双方の隔たりについて主観的健康評価と負の相関があり、性差が見られた。行動面の隔たりと心理面での隔たりの間には弱い正の相関(r=0.40)があったが、行動面での隔たりがあるにもかかわらず、心理面の隔たりが小さい回答が多くあった。
著者氏名 ○高橋卓也1 ・ 大手信人2
著者所属 1滋賀県立大学環境科学部 ・ 2京都大学大学院情報学研究科
キーワード 距離, 隔たり, 森林関連行動, 心理的
Key word distances, gaps, forest-related activities, psychological