第136回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

林政部門[Forest Policy]

日付 2025年3月21日
開始時刻 15:45
会場名 大講堂
講演番号 A-16
発表題目 林業労働者の退職理由についての考察
A Study on Reasons for Retirement of Forestry Workers
所属 にちなん中国山地林業アカデミー
要旨本文 林業は他産業に比べ、賃金や労働強度などの労働環境の整備が遅れている。また担い手確保のためには、林業の定着率向上も課題である。本研究では、林業における離職要因を明らかにするため、林業就業意欲が比較的高いにもかかわらず離職した林業大学校卒業生を対象に聞き取り調査を実施した。林大卒業生は就業意欲が高いにもかかわらず離職しているため、彼らを対象とすることで明確な離職要因を把握できると考えた。調査対象は、高校新卒と社会人経験を経て1年制林業大学校に通学した者とした。調査の結果、離職理由として人間関係の悪化が多く、事業体の小規模さが離職と関係していることが分かった。高校新卒Aの事例では、上司の叱責がきっかけで人間関係が悪くなり、現場までの移動時間に精神的苦痛を感じるようになり、帰宅後も不安な時間が増え、不眠症になり睡眠薬を処方される状態になった。会社はAの状態を考慮し話し合いの結果1か月の休職としたが、症状は改善せず休職期間満了をもって退職した。現在は体調回復に努めながら、再就職を目指している。個別事例を基に、林業の離職要因について考察する。
著者氏名 ○小菅良豪
著者所属 にちなん中国山地林業アカデミー
キーワード 林業労働者, 林業大学校, 体力理由
Key word Forestry Workers, Forestry College, Reason for resignation