第136回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

林政部門[Forest Policy]

日付 2025年3月21日
開始時刻 16:15
会場名 大講堂
講演番号 A-18
発表題目 森林の生態系サービスに対する支払いの展開~ドイツの実情~
Development of Payments for Ecosystem Services in Forest - The Case of Germany
所属 東北農林専門職大学
要旨本文 ドイツの森林の生態系サービスに対する支払いに関する助成は、各連邦州のプログラムとして実施されてきた。それに加えて、2024年から連邦全域を対象とした新しい助成策「気候に適応した森林管理」プログラムが始まった。連邦政府は気候(変動からの)保護と森林の気候変動への適応は、社会全体にとって重要な国家的課題であるとし、その中で、重要な炭素貯蔵庫としての森林の保全と持続可能な森林管理は特に重要であるとしている。そのため、このプログラムの目的は、気候変動に適応した(気候変動に強い)森林を維持、開発、管理することである。気候変動に強い森林だけが、森林や木材のCO2吸収に加えて、その他の生態系サービス(生物多様性の保護、住民のレクリエーション、その他の公共福祉サービスの提供、原料木材の供給など)を長期的に果たすことができるとしている。本報告では、本プログラムの内容について考察するとともに、本プログラムの意義として、単なる気候変動対策ではなく、生物多様性をはじめとして生態系サービスを持続的に提供できる森林がもっとも強靭な森林であるということを制度化した点であることを示す。
著者氏名 ○堀靖人
著者所属 東北農林専門職大学森林業経営学科
キーワード ドイツ, 森林, 生態系サービス, 林業政策
Key word Germany, Forest, Payments for Ecosystem Services, Forest Policy