第136回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

林政部門[Forest Policy]

日付 2025年3月22日
開始時刻 10:30
会場名 大講堂
講演番号 A-28
発表題目 大規模言語モデルを用いた森林環境譲与税に関する県議会議事録解析
Analysis of Prefectural Assembly Minutes on Forest Environment Transfer Tax Using Large Language Model
所属 東京大学
要旨本文 森林環境譲与税は、国が森林整備等の財源として地方自治体に2019年度から譲与するもので、市町村による森林経営管理制度も開始された。当初は準備金を活用したが、2024年度から個人住民税均等割の枠組みを活用した森林環境税が恒久財源となった。最近、大規模言語モデル(LLM)が注目を浴びている。これを活用して、森林環境譲与税に関する2018~2023年度にわたる、岩手、宮城、栃木、神奈川、新潟、石川、長野、滋賀、島根、徳島、愛媛、熊本の12県の県議会議事録、合計663会議、1,376,587文字の内容を解析した。ChatGPT4を用い、今回は会議ごとの要旨ではなく、会議ごとの要点を箇条書きで抽出する方法に変更し、総計2,592の要点を抽出した。要点抽出を議事録からの「知識サンプリング」とみなし、抽出した要点の文章をLLMでベクトル化して、議事録全体の「知識分布」を構成した。1,536次元の「知識分布」を2次元に縮約して「知識分布」の視覚化したところ、「県産材利用」、「森林整備」、「市町村連携」、「税の使途」の4つの論点クラスターが見いだされた。一方で、年次ごとの論点の変化は見られなかったが、県ごとの論点の違いは確認することができた。
著者氏名 ○大森宏 ・ 伊神裕人
著者所属 東京大学大学院農学生命科学研究科
キーワード 森林環境譲与税, 県議会議事録, 大規模言語モデル, ChatGPT, 多次元尺度法
Key word Forest Environment Transfer Tax, Prefectural Assembly Minutes, Large Language Model, ChatGPT, Multidimensional scaling