第136回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
林政部門[Forest Policy]
日付 | 2025年3月22日 |
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開始時刻 | 11:15 |
会場名 | 大講堂 |
講演番号 | A-31 |
発表題目 | 林業関係者間の意識共有による持続可能な森林経営への影響に関する考察 An examination of the impact of consensus among forestry organizations on sustainable forest management |
所属 | 早稲田大学 |
要旨本文 | 森林の適切な管理を促進させるためには、地元林業関係者が役割を果たすことに加え、組織間の連携も重要である。本稿では林業関係組織の社会関係が持続可能な森林経営に与える影響を明らかにすることを目的とし、埼玉県西川地域を対象に各組織の林業問題への関心度、問題解決における役割認識、問題解決に向けた取り組みへの関与率、組織間の意識共有状況を調査した。その結果、森林経営の目標達成には、取り組みへの関与率が最も強い影響を及ぼすことが示された。また、取り組みの関与率に影響を与える要因は組織によって異なり、川上組織では問題解決における役割認識が、川中・川下組織では組織間の意識共有が特に重要な要素であることが示された。一方、林業問題への関心度は関与率に直接的な影響を与えないことが確認された。さらに、業務、人、もの、情報という観点から組織間の関係を整理・分析した結果、情報関係の強さが組織間の意識共有に寄与していることが判明した。このことから、西川地域における持続可能な森林経営の達成には、素材生産業者の役割認識を広げるとともに、外部アクターが地域コーディネーターとして調整役を果たすことが重要であると示唆された。 |
著者氏名 | ○石佳凡 ・ 納富信 |
著者所属 | 早稲田大学大学院環境・エネルギー研究科 |
キーワード | 中山間地域, 林業組織, 森林経営, 役割認識, 意識共有 |
Key word | Hilly and mountainous areas, Forestry organization, Forest management, Role recognition, Consensus |