第136回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

林政部門[Forest Policy]

日付 2025年3月22日
開始時刻 14:15
会場名 大講堂
講演番号 A-33
発表題目 北海道における造林作業の工程および労働力の現状
Current situation of Silviculture Work Processes and Workforce in Hokkaido
所属 北海道大学
要旨本文 造林作業は人力作業が多く、季節性の強い作業と言われるが、その作業工程やどの作業に労働力が必要とされているかは把握されていない。そこで本研究では北海道の造林作業の実態を明らかにすることを目的に、造林事業体へのアンケート調査及び聞き取り調査を行った。アンケート調査では、会社や組合などの経営形態、各造林作業の方法、実施時期や課題などについて質問を行った。聞き取り調査は、事業形態の異なる十勝の事業体5社を対象とし、造林作業の作業量や方法、実施期間および現状についてヒアリングをした。地拵え、植栽、下刈りは4月〜11月に行い、その間に季節雇用者を雇う事業体や、冬期は伐採作業で事業量を確保する事業体が見られた。地拵えは機械化が進んでいたが、植栽、下刈り工程は依然人力作業が中心で、人員を多く必要としていた。国有林の請負や森林組合の下請けなど、事業形態で作業内容が異なっていた。また、入札のために共同体を組む手法も確認された。基本的に同一の事業体が同一の現場で作業をしていたが、入札などで連続した作業ができない場合もあった。今後、連続した工程の造林作業、冬期における事業確保が重要になると考えられる。
著者氏名 ○唐澤友輔1 ・ 尾分達也2
著者所属 1北海道大学農学部 ・ 2北海道大学大学院農学研究院
キーワード 再造林, 地拵え, 下刈, 季節雇用
Key word reforestation, site preparation, weeding, seasonal employment