第136回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

林政部門[Forest Policy]

日付 2025年3月21日
開始時刻 9:45
会場名 大講堂
講演番号 A-4
発表題目 千葉県草川原用水の維持管理の変遷
Changes in the Management System of Traditional Agricultural Irrigation Canals: A Case of Kusagawara-yosui Canal, Chiba
所属 東京大学
要旨本文 千葉県中南部に位置する房総丘陵には、掘りやすく崩れにくい砂泥互層が形成され、上総掘りや川廻しといった地域特有の土木工事が数多く行われてきた。また、江戸後期から明治期にかけて、「二五穴」と呼ばれる、横二尺、縦五尺の手掘りの隧道も、灌漑用水路群の一つとして建設された。現在でも、一部の「二五穴」は、動力に頼らない灌漑用水路として利用され続けている。房総丘陵は首都圏に近く、木炭生産・供給、採石、ゴルフ場やダムの開発など多岐にわたる交易や開発の圧を強く受けてきた。本研究では、こうした改変活動が行われてきた房総丘陵において、なぜ「二五穴」用水が淘汰されず維持されているのか、維持管理の実態、生業や暮らしの変遷の把握を通して、その理由を考察する。他の「二五穴」用水と比べ規模が小さく、単一集落で管理している草川原用水を調査対象とした。調査は草川原集落(君津市)の住民への聞き取り調査を行い、用水維持管理の実態把握を基本とし、郷土資料による過去の生活や産業の把握を行った。GISソフトを用いて、水田利用の可視化、面積変遷の分析を行った。
著者氏名 ○川上健1 ・ 柴崎茂光2 ・ 古井戸宏通2
著者所属 1東京大学農学部 ・ 2東京大学大学院農学生命科学研究科
キーワード 農業用水, 維持管理, 中山間地域, 地域コミュニティ, 地域資源
Key word Irrigation canal, Maintenance and management, Hilly and mountainous areas, Local community, Local resources