第136回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

風致・観光部門[Landscape Management and Tourism]

日付 2025年3月22日
開始時刻 14:45
会場名 S11
講演番号 B-12
発表題目 里山景観の保全と観光の両立- 佐渡金山ユネスコ世界文化遺産登録を事例に
Balancing Satoyama Landscape Preservation and Tourism in Sado Island, Japan
所属 京都大学
要旨本文 佐渡島は世界的に重要な伝統的農林水産業を営む地域として世界農業遺産に登録されており、2024年7月には史跡佐渡金山がユネスコ世界文化遺産に登録された。加えて、従来の航路のみの入島から空路での移動が可能になることで、今後は人の往来が活発になることが予想される。世界文化遺産の登録とアクセスの改善により訪問客の増加が期待されるが、それは佐渡金山の歴史的文化資源、里山の自然資源の需要増加を意味し、景観やトキの野生復帰に影響を及ぼす可能性がある。文化・自然資源の両者を観光資源とする場合の需要や供給(維持・管理)バランスを検討するため、本研究は 現地における対面アンケート調査を実施し、選択型実験によって得られた241名の回答者データを条件付ロジット(CL)、混合ロジット(ML)、そして潜在クラスモデル(LCM)で分析し、1) 佐渡島の里山景観の経済価値を推定し2) 佐渡島民や島外訪問者の里山景観への価値観の多様性を定量的に把握した。その結果、MLにおいて動植物の保護に対し支払意思額が最も高く1775円/世帯、LCMを適用した場合に回答者は異なる選好を有する2グループに分類された。
著者氏名 ○Yui Omori1 ・ Koichi Kuriyama1 ・ Kenji Takeuchi2
著者所属 1京都大学大学院農学研究科 ・ 2京都大学大学院地球環境学堂
キーワード 里山, 観光, ユネスコ世界文化遺産, マルチサイトトラベルコスト法, 選択型実験
Key word Satoyama, Tourism, World Cultural Heritage, Multiple-site Travel Cost Analysis, Choice Experiment