第136回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

風致・観光部門[Landscape Management and Tourism]

日付 2025年3月22日
開始時刻 15:30
会場名 S11
講演番号 B-14
発表題目 琉球諸島における御嶽聖域林の植生構造と保全管理の課題
Vegetation Structure and Conservation Management Challenges of Utaki Sacred forests on the Ryukyu Islands
所属 琉球大学
要旨本文 琉球列島は日本の最南端に位置している。御嶽の聖域は、伝統的な琉球村落において重要な景観要素だ。御嶽は村の外れにあり、一族の守護神を祀る聖域だが、この伝統的な村の景観は近年急速に劣化している。台風などの自然災害に加え、人間活動や観光産業の発展が木々の生息地や健康を大きく損なっている。さらに、農村地域での生活様式の変化や人口減少も老木の衰退に影響を与えている。この研究では、聖域内の種の多様性を明らかにし、御嶽の聖域における植生の空間分布を調査し、聖域における樹木種の文化的意義を探ることを目的としている。具体的には、御嶽の植生構成を調査し、その分布位置を記録する。また、聖域林の変容についても考察し、沖縄の聖域林を保全するための方策を提言する。調査地には竹富島を選んだ。竹富島は「赤瓦屋根の家並み、石垣、砂の道」といった伝統的な景観がよく保存されており、文化の豊かさ、自然の美しさ、静けさの調和が取れた場所だ。竹富島は円形で、面積は0.05平方キロメートルあり、1970年代から八重山諸島で人気の観光地となっている。
著者氏名 ○陳碧霞1 ・ 森政輝音2 ・ 丹羽ひなた2
著者所属 1琉球大学農学部附属亜熱帯フィールド科学教育研究センター ・ 2琉球大学農学部
キーワード 聖域林, 島嶼社会, 人口減少, 森林管理, 文化的サービス
Key word Sacred forest, Island society, Depopulation, Forest management, Cultural service