第136回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

造林部門[Silviculture]

日付 2025年3月22日
開始時刻 14:45
会場名 N11
講演番号 E-15
発表題目 札幌市羊ヶ丘の樹木園に植栽されたカバノキ科樹木の雄花の着花数の年変動
Annual variation in the number of male flower catkins of Betulaceae trees planted in an arboretum in Sapporo city.
所属 国立研究開発法人森林研究・整備機構森林総合研究所
要旨本文 北日本ではカバノキ科花粉症が多い。一般的にはシラカバ花粉症として知られるが、カバノキ科樹種全体が潜在的に花粉症原因となる。食物アレルギーの併発性が高いことでも知られており、カバノキ科各種の雄花量の年変動は重要な情報となる。札幌市郊外の森林総合研究所北海道支所の樹木園では、カバノキ科樹種多種を集植しており、各種・各個体の雄花の毎年の着花量を落葉期の目視によって評価した。クマシデ属を除くカバノキ科の雄花芽は葉芽とは別に着くので、落葉期の目視によってその着生量を比較的容易に評価できる。調査は2013年初春から行い現在まで継続中である。各個体について、長さ50cmの枝を樹冠内でランダムに20本選び、雄花芽の有無と、枝あたりの雄花芽数を目視計測した。調査樹種のうち、個体数が十分にあるシラカンバ、ダケカンバ、ウダイカンバ、ヤエガワカンバ、ハンノキ、ミヤマハンノキ、アサダはどの樹種も雄花数に年変動がみられた。シラカンバ、ヤエガワカンバは隔年的で、ウダイカンバは不規則であった。各樹種の変動は大きくは同調的であるが、短期間の増減は一致しなかった。発表では個体間の同調性などについても述べる予定である。
著者氏名 ○倉本惠生
著者所属 国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所森林植生研究領域
キーワード カバノキ花粉症, カバノキ科, 着花, 雄花, 目視調査
Key word Birch pollen allergy, Betulaceae, Flowering, Male catkin, Visual count