第136回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
遺伝・育種部門[Forest Genetics and Tree Breeding]
日付 | 2025年3月22日 |
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開始時刻 | 15:15 |
会場名 | N23 |
講演番号 | F-15 |
発表題目 | 日本各地で一斉開花中のタケ類ハチクの遺伝構造 Genetic structure of Phyllostachys nigra var. henonis which is currently mass flowering all over Japan |
所属 | 東京大学 |
要旨本文 | 日本に広く分布するマダケ属3種・モウソウチク、マダケ、ハチクのうち、ハチク(Phyllostachys nigra var. henonis)は文献記録から約120年に一度に一斉開花すると考えられており、実際に2010年代後半から120年ぶりの開花期に入っている。しかし、地域や林分間内で開花年には幅があり、そのような開花のずれが異なるジェネット由来であるために生じているのかは明らかではない。そこで本研究は、2016~2024年の期間に開花が見られたハチク林および2024年時点で非開花のハチク林を対象に遺伝構造を調べた。北海道から鹿児島県までの全国25都道府県から林分レベルでハチクの葉を収集した。さらに4地域では局所スケールとして5m×5mプロット内のラメットから葉を収集した。また、ハチクの変種とされるクロチクとウンモンチク、比較のため近縁種であるマダケとモウソウチクのサンプルを加えた。全180サンプルについてDNA抽出後、MIG-seq法によるゲノムワイドSNP解析を実施した。その結果、3種の種間変異は見られたが、ハチクの種内変異はほとんど見られず、ハチクの遺伝的多様性が極めて低いことが示唆された。 |
著者氏名 | ○久本洋子1 ・ 綱本良啓2 ・ 小林慧人3 ・ 福島慶太郎4 ・ 鈴木重雄5 ・ 小林剛6 |
著者所属 | 1東京大学大学院農学生命科学研究科附属演習林秩父演習林 ・ 2北海道立総合研究機構エネルギー・環境・地質研究所 ・ 3国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所関西支所 ・ 4福島大学農学群食農学類 ・ 5駒澤大学文学部 ・ 6香川大学農学部 |
キーワード | タケ亜科植物, マダケ属, 一斉開花, MIG-seq |
Key word | Bambusoideae, Phyllostachys, mass flowering, MIG-seq |