第136回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
遺伝・育種部門[Forest Genetics and Tree Breeding]
日付 | 2025年3月22日 |
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開始時刻 | 9:30 |
会場名 | N23 |
講演番号 | F-3 |
発表題目 | 小型穂と深型セルトレーを活用したサガンスギの挿し木育苗技術の開発 Development of cutting propagation techniques for Sagansugi using small cuttings and deep cell trays |
所属 | 佐賀県林業試験場 |
要旨本文 | 林業用種苗の品種開発と苗木の普及には、母樹の育成に時間を要するため、スギ挿し木品種の場合、5年程度のタイムラグが生じる。佐賀県が開発した第二世代精英樹の特定母樹であるサガンスギは、採穂台木の育成が始まったばかりでその最中である。また、従来品種に比べて発根性で劣るため、農業用ハウスなどの施設での育苗が必要で、育苗面積が施設面積に制限を受ける。そこで、限られた台木、限られた育苗面積から苗木を効率よく増産するため、これまで利用していなかった穂長20cm程度の小型穂を、高密度で安定的に発根させ、短期間で出荷する育苗技術の開発に取り組んだ。挿し木では、一般的に発根に適した培地で発根させた後コンテナ容器等に床替するが、夏季の床替を想定し、発根用の容器に深型セルトレーを活用し、根鉢付きの状態で床替を行った。また、床替後の伸長成長を促進するため、粒状肥料を高濃度で施肥することで、挿し付けてから1年以内で苗木の出荷規格である苗高35cmを満たすことが可能となった。発表では、深型セルトレーを用いた際の小型穂の発根率および床替の時期や施肥の効果と苗木サイズとの関係など、試験に用いた資材や育苗環境とあわせて報告する。 |
著者氏名 | ○柴田晴矢 ・ 江島淳 |
著者所属 | 佐賀県林業試験場研究開発 |
キーワード | 深型セルトレー, 高濃度施肥, 床替 |
Key word | deep cell tray, high concentration fertilization, nursery transplanting |