第136回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

立地部門[Forest Environment]

日付 2025年3月22日
開始時刻 14:15
会場名 N13
講演番号 I-11
発表題目 近赤外分光分析による森林土壌の保水性の推定
Investigating the applicability of Visible-Near-Infrared spectrometry for predicting water retention in forest soils.
所属 森林研究・整備機構 森林総合研究所
要旨本文 可視近赤外分光法(vis-NIRs)は、土壌特性を迅速に予測するための確立された手法であるが、保水性などの水理特性の予測はこれまでもっぱら畑地土壌に適用されてきた。本研究の目的は、vis-NIRsの畑地土壌における保水性予測の知見と森林土壌における保水性以外の土壌特性の予測の知見を活用して、森林土壌の保水性予測への適用性を検討することである。そのために、日本国内の38の土壌断面から採取した火山灰土壌を含む様々な151の土壌試料を用いて、所定の吸引圧における体積含水率をPLS回帰およびランダムフォレスト回帰によって予測した。その結果、ランダムフォレスト回帰は飽和域での予測に優れた。回帰手法によらず、pF1.7における体積含水率がもっとも精度が劣った。線形、非線形回帰によらず期待されるほどの予測精度が得られなかったのは、用いた土壌試料が多様であったことが一因であると推察された。本研究では、森林土壌の所定の吸引圧における体積含水率のvis-NIRsによる予測は、今後さらに改善されることが期待でき、十分に実用的であると結論づけた。
著者氏名 ○関口覧人 ・ 釣田竜也 ・ 小林政広
著者所属 国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所立地環境研究領域
キーワード 保水性, 火山灰土, 近赤外分光分析, 機械学習
Key word water retention, volcanic ash soils, near infrared spectrometry, machine learning