第136回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
動物・昆虫部門[Forest Zoology and Entomology]
日付 | 2025年3月22日 |
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開始時刻 | 15:15 |
会場名 | S22 |
講演番号 | L-13 |
発表題目 | 温帯海岸林におけるタブノキに対するホシベニカミキリの影響とその生態 The Impact and Ecology of Eupromus ruber on Machilus thunbergii in Temperate Coastal Forests |
所属 | 白梅学園短期大学 |
要旨本文 | クスノキ科樹種は松枯れ後の海岸林を構成する主要な樹種として注目され、各地で植栽されてきた。そんな中、新潟県新潟市の海岸林内でクスノキ科樹種の害虫であるホシベニカミキリの生息が確認された。そこで、本研究では、新潟市の海岸林におけるホシベニカミキリの侵入と、それに伴うクスノキ科樹種への被害実態を調査した。結果、タブノキとヤブニッケイの2種でホシベニカミキリの産卵や幼虫の穿孔被害が確認された。また、一般化線形モデルによる分析の結果、ホシベニカミキリの産卵痕数は樹高や相対光合成有効光量子密度(rPPFD)と正の相関が見られたことから明るい環境下にあるタブノキが強く選好されることが明らかになった。また、タブノキの幹折れ被害の部位の全てでホシベニカミキリの産卵痕や穿孔痕が確認され、ロジスティック回帰分析の結果、ホシベニカミキリの被害レベルの上昇が幹折れに影響することが確認された。本研究は、海岸林の維持管理においてホシベニカミキリによる被害のリスク評価に貢献するものであり、今後の防除対策に重要な知見を提供するものである。 |
著者氏名 | ○浅野涼太1,2 |
著者所属 | 1白梅学園短期大学保育科 ・ 2東京農工大学連合農学研究科 |
キーワード | 海岸林, 森林害虫, 生息地拡大, カミキリムシ, 森林管理 |
Key word | Coastal Forest, Forest Pest, Habitat Expansion, Longhorn Beetle, Forest Management |