第136回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
動物・昆虫部門[Forest Zoology and Entomology]
日付 | 2025年3月22日 |
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開始時刻 | 11:30 |
会場名 | S22 |
講演番号 | L-9 |
発表題目 | 低コスト樹幹注入法による小径木への樹幹注入の施工結果 Results of trunk injection into small-diameter trees using low-cost trunk injection method |
所属 | 石川県農林総合研究センター 林業試験場 |
要旨本文 | クロマツ海岸林造成では10,000 本/ha植栽という密な植栽密度を基準とし,基準ができた頃は初期の生育環境の悪さによる枯損が多く見られたが,近年は環境の悪さによる枯損はほとんど見られなくなった。しかし、近年はマツ材線虫病により多くのマツが枯損し、各地で対策は取られているが、収まる気配は無い。現在、樹高が高いマツ林が見られる場所は主に景勝地であり、このような場所では全木樹幹注入により被害が抑えられていることが多い。そこで、筆者らは低コスト樹幹注入法を考案し、R6年1月に低密度で植栽したマツ材線虫病激害地の8年生のクロマツ林で施工した。R6年夏に樹体内の薬剤濃度を測定するとともに、冬に毎木調査を実施したところ、枝打ちを強く行った立木や小さな立木で薬害とみられる枯損を確認し、一部の2年枝の葉にも薬害のような変色を確認した。しかし、マツノマダラカミキリの食害跡を確認した各立木での枯損は概ね見られなかった。このようなことから、8年生のような小径木では、施工方法や薬剤量に注意が必要ではあるが、激害地でも低コスト樹幹注入による維持管理方法が長期間の維持管理法として有効であると考えられる。 |
著者氏名 | ○小倉晃1 ・ 江崎功二郎1 ・ 丸章彦2 |
著者所属 | 1石川県農林総合研究センター林業試験場 ・ 2株式会社ニッソーグリーン |
キーワード | クロマツ, 海岸林, 植栽密度, 低密度, 樹幹注入 |
Key word | black pine, coastal forests, Planting Density, Low Density, trunk injection |