第136回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

微生物部門[Forest Microbes]

日付 2025年3月22日
開始時刻 9:00
会場名 S32
講演番号 M-1
発表題目 ポプラ-ウラムラサキ間におけるクロスキングダムsRNAの探索
Identification of cross-kingdom sRNA between Populus tomentosa and Laccaria japonica
所属 東京大学大学院
要旨本文  RNA干渉(RNAi)は20-24塩基の二本鎖small RNA(sRNA)が配列特異的に遺伝子発現を抑制する現象である。内因性およびクロスキングダムRNAiのどちらもが様々な植物-菌類相互作用を制御していることが近年明らかにされている。しかし、外生菌根(ECM)形成に関与するRNAiの知見は不足している。そこで、本研究では、まず、ポプラ-ウラムラサキ(Lj)における内因性、クロスキングダムRNAi経路を探索した。その結果、LjにおいてECM共生によりRNAi経路が活性化されること、転移因子由来のRNAi経路が活性化されることが分かった。また、ECM共生で誘導されるLj_sRNA2903、Lj_sRNA4409がクロスキングダムターゲットをもち、かつその発現がECM共生で減少していることが分かった。次に、ポプラ-Ljにおいて機能していると予測されたRNAi経路が他の共生相手においても機能しているかを予測した。その結果、Lj_sRNA2903、Lj_sRNA4409がアカマツ、オノエヤナギとのECM共生中においても発現が誘導されること、アカマツ、オノエヤナギにおいてもクロスキングダムターゲットを持つことが予測された。
著者氏名 ○岡部信 ・ 松下範久 ・ 練春蘭
著者所属 東京大学大学院農学生命科学研究科
キーワード ポプラ, ウラムラサキ, クロスキングダムsRNA, 外生菌根共生
Key word Populus, Laccaria japonica, cross-kingdom sRNA, Ectomycorrhizal symbiosis