第136回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
微生物部門[Forest Microbes]
日付 | 2025年3月22日 |
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開始時刻 | 14:30 |
会場名 | S32 |
講演番号 | M-11 |
発表題目 | 寒冷地域のマツ枯死木からマツノザイセンチュウを効率的に検出するには? How can we efficiently detect the pinewood nematodes from dead pine trees in cold regions? |
所属 | 森林総合研究所 |
要旨本文 | マツ材線虫病が原因でマツが枯死したことを証明するには、枯死木から材片を採取し、マツノザイセンチュウを検出しなくてはならない。検査に使う材片は、枯死木の胸高部位で採取されることが多いが、東北地方などの寒冷地では、外的病徴からマツ材線虫病が疑われる枯死木でも線虫が検出されない場合が多々ある。そこで本研究では、岩手県紫波町のマツ材線虫病被害地で発生したアカマツ枯死木を伐倒し、幹の下部(胸高部)、中間部、上部(樹冠部)の3か所からそれぞれ材片を採取して、マツノザイセンチュウの検出を試みた。マツノザイセンチュウの検出には(1)ベールマン法(生きた線虫を分離する方法)と(2)マツ材線虫病診断キット(線虫のDNAを検出する方法)の2つの方法を用いた。38本の枯死木(平均樹高16.4m)で調査した結果、線虫密度(頭数/材g)、ベールマン法で線虫を検出できた割合、そして診断キットで線虫を検出できた割合のいずれも、枯死木の上部の材片で高くなる傾向が見られた。したがって、より正確に本病の診断を行うには、幹の上部で採取した材片を利用することが望ましいと考えられる。 |
著者氏名 | ○相川拓也1 ・ 市原優2 ・ 升屋勇人1 ・ 中村克典3 |
著者所属 | 1国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所きのこ・森林微生物研究領域 ・ 2国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所関西支所 ・ 3国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所東北支所 |
キーワード | マツ材線虫病, マツノザイセンチュウ, 材片採集, ベールマン法, マツ材線虫病診断キット |
Key word | pine wilt disease, Bursaphelenchus xylophilus, wood chip collection, Baermann funnel extraction, Bursaphelenchus xylophilus detection kit |