第136回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
微生物部門[Forest Microbes]
日付 | 2025年3月22日 |
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開始時刻 | 11:15 |
会場名 | S32 |
講演番号 | M-8 |
発表題目 | 土壌DNAを指標にした日本産黒トリュフTuber himalayense定量方法の確立 Establishment of a quantitative method for Japanese black truffle Tuber himalayense using soil DNA as an indicator |
所属 | 国立研究開発法人 森林総合研究所 |
要旨本文 | 近年日本固有種のトリュフが存在することが明らかになり、国産のトリュフによる新たな産業創出が望まれている。我々のグループで、トリュフと共生させた樹木を野外に植栽管理した結果、トリュフの発生に成功している。一方、トリュフは主に地下土壌中で菌糸として存在するため、地下部での成長を観察することができず、動態を把握できない。本報では、日本産黒トリュフであるTuber himalayenseを対象とした野外環境を想定した土壌内での本菌の特異的かつ定量的解析方法を定量PCR法によって確立したので報告する。T. himalayense の特異的プライマーを、ITS領域から設計した。T. himalayense株と近縁種株を対象に特異的に検出されうるPCR条件を検討した。また、土壌中の定量性を確認するために、土壌に対して既知のT. himalayenseが混和している標準試料を作製した。これら標準試料から既報1)に基づきDNAを抽出し定量PCR法にてT. himalayense菌を検出および定量に供した。その結果,T. himalayenseのみが検出されうる定量PCR条件の最適化に成功した。また,回帰分析の結果,土壌中における定量性も示された。1)M.Yamaguchi et al. Mycorrhiza (2016) 26:847-861 |
著者氏名 | ○山口宗義1 ・ 中村慎崇2 ・ 木下晃彦2 ・ 北出雄生2 ・ 山中高史3 |
著者所属 | 1国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所森林資源化学研究領域 ・ 2国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所九州支所 ・ 3国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所東北支所 |
キーワード | 日本産黒トリュフ, 菌糸定量, 定量PCR, 土壌DNA |
Key word | Tuber himalayense, Mycelium quantification, Quantitative PCR, Soil DNA |