第136回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

林政部門[Forest Policy]

日付 2025年3月21日
開始時刻 ポスター発表
会場名 学術交流会館(ロビー)
講演番号 PA-10 (学生ポスター賞審査対象)
発表題目 東南アジアの熱帯林地域における参加型森林管理が地域住民に与える影響
The Impact of Participatory Forest Management on Local Communities in Tropical Forest of Southeast Asia
所属 鳥取大学
要旨本文 熱帯林地域においては、森林の保全と利用の問題が未だ重要な課題である。そこで、持続的森林管理の実現・森林管理における社会的公正の推進・地域住民の生活向上を目的とし、1990年代より参加型森林管理制度が実施されてきた。しかし、地域住民の生活向上が達成されていない事例も指摘されている。そこで、参加型森林管理が地域住民の生活に与える影響について明らかにすることを目的とした。 対象はフィリピン、ラオス、ミャンマー、インドネシアの農村部とした。はじめに各国の農村部における生活環境について分析し、貧困状態を年代別で3段階に分類した。次に、先行研究のレビューによって課題を検討した。 最も貧困度が高く、農業・非木材生産物が主な収入源となっている地域では、参加型森林管理による安定した農業等が実現すれば地域住民への生活に悪影響は見られなかった。一方、貧困度が低い地域においては、現金収入の重要性が高まることから、収益率の低い参加型森林管理制度は定着が困難であった。制度が定着した場合にも、現金収入が多様化できた場合には生活への貢献もみられたが、モノカルチャー化し収入リスクを抱える事例も指摘されていた。
著者氏名 ○松田愛子 ・ 芳賀大地
著者所属 鳥取大学農学部
キーワード コミュニティに根差した森林管理, フィリピン, インドネシア, ミャンマー, ラオス
Key word Community based forest management, Philippines, Indonesia, Myanmar, Laos