第136回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

林政部門[Forest Policy]

日付 2025年3月21日
開始時刻 ポスター発表
会場名 学術交流会館(ロビー)
講演番号 PA-11 (学生ポスター賞審査対象)
発表題目 鳥取県木材産業の労働力問題
Labor issues in Tottori prefecture's wood industry
所属 鳥取大学
要旨本文 木材産業は地域の林業活性化や雇用において重要な役割を果たしているが、中小規模工場は減少傾向が顕著であり、労働力の維持や確保が課題となっている。そこで本研究は木材産業の労働力問題の対応策を検討するため①木材産業雇用の特性及び、②就労構造と労働需給構造を明らかにすることを目的とした。研究手法は、統計データによる分析と鳥取県内の木材加工工場19工場への聞き取りを行った。その結果、鳥取県の木材産業では大規模な工場では慢性的な人手不足状態であったものの大半の工場は人手不足が逼迫した状況ではなかった。しかし従事者は殆どが男性で、年齢構成は製造業全体と比較しても高いことから、近い将来労働力不足や技術継承に問題が生じると考えられる。その対策となる、若年層や女性の参入に資する柔軟な働き方や明確な能力評価基準の導入には課題があると考えられた。中小工場は現状で生産に大きな問題がないことから、これらの導入はむしろコストや現場との摩擦の発生につながりかねない。このことから、木材産業雇用を維持していくためには、個々の工場の短期的な利益と長期的な人材確保のバランスを重視した対策が必要である。
著者氏名 ○吉元舞依子 ・ 芳賀大地
著者所属 鳥取大学大学院農学研究科
キーワード 雇用, 労働環境, 製材, エンジニアリングウッド
Key word empioyment, working environment, sawing, Engineered Wood Products